原作：アントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリ
脚本・作詞：熊祖将夫
演出：白井晃
作曲・音楽監督：宮川彬良
エグゼクティブプロデューサー：信国一朗／山崎芳人
ゼネラルプロデューサー：渡辺香
プロデューサー：熊谷信也／前田三郎

宮�ｱあおい／岡田浩暉
ブラザートム／ＲＯＬＬＹ／松澤一之／内田伸一郎
宮川浩／福本伸一／田子裕史
森山開次／安寿ミラ

主催：ＴＢＳ／キョードー東京／朝日新聞社
後援：ＴＢＳラジオ
製作：ＴＢＳ／キョードー東京
2005/8/7〜23　新国立劇場　中劇場

編集

２００３年にも宮�ｱあおい主演で上演されたが、これは原作者の家族にも好評だったようで、今回めでたく再演と相成った。前回は都合が付かずに口惜しい思いをしただけに、今回の再演は嬉しい限り。期待して見に行ったのだが、ＲＯＬＬＹやブラザートム等なかなか個性的な脇に囲まれながらも、ピュアな宮�ｱあおいは際立っていて好感が持てた。ミュージカルの主役にもかかわらず、彼女には殆ど歌らしい歌がないことと、「このまま盛り上がれば泣いちゃうかも？！」とまで思わせながらも、すーっと終って肩透かしのラスト・シーンを除けば充分満足した。原作小説は飛行士の一人称だけに、ナレーション部分もある岡田浩暉は舞台的にはあまり面白みのない役どころかと思うが、作品全体を包み込むような包容力が感じられてこちらも好感触。
しかしこのミュージカル、何が素晴らしいといって音楽を担当した宮川彬良に尽きるんじゃないかと思う。一度しか見ていないし、何度も繰り返されている訳でもないフレーズが後々まで耳に残る。音楽芝居の音楽担当者として、これ以上は望みようのない仕事ぶりだと思う。音楽のＣＤ化も是非希望したいところだが、今回の公演は既にＤＶＤの発売が決定。値段次第だが、買っちゃおうかなぁ。

　　　　　　　　　　　（2005/8/22）

編集