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「『戦場のメリークリスマス』サウンドトラック」
投稿日 : 2006/12/30 16:39
投稿者 久保田r
参照先
(1)Merry Christmas Mr. Lawrence
(2)Batavia
(3)Germination
(4)Hearty Breakfast
(5)Before the War
(6)Seed and the Sower
(7)Brief Encounter
(8)Ride, Ride, Ride
(9)Fight
(10)Father Christmas
(11)Dismissed
(12)Assembly
(13)Beyond Reason
(14)Sowing the Seed
(15)23rd Psalm
(16)Last Regrets
(17)Ride, Ride, Ride
(18)Seed
(19)Forbidden Colours 歌:David Sylvian
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Re: 「戦場のメリークリスマス」サウンドトラック
投稿日 : 2007/01/07 17:24
投稿者 久保田r
参照先
 大島渚監督の映画「戦場のメリークリスマス」のサウンドトラック。映画のレビューは「しねま宝島」に投稿しているが(http://chaos-i.com/review/cinema/patio.cgi?read=700&ukey=0)、公開は1983年、デビッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけし出演ということで大きな話題を呼んだ。音楽担当は、坂本龍一。

 このサントラは、当時殊の外傾倒して聴き続けた。当時はCDではなくカセットテープを買って来る日も来る日も聴き続けた。おかげで、映画よりもサントラの方に深い思い出があるのだが、今でもこのアルバムは自分にとってフェイバリットなアルバム。曲順も1曲ごとの流れもすべて頭に叩き込まれているこのサントラは、傑作と言いきれるアルバムだと思う。

 シンセサイザーを駆使している音楽で、1曲ごとに丁寧にシーンと見合った印象的な曲を作り出している。それだけにサントラのみを聴いていても映画の持つ独特の空気を感じることができる。ジャワ日本軍捕虜収容所という特殊な空間にいる日本人と英国人の精神的な衝突を描いた映画独自の空気が音楽の調べとなってこのアルバムに収められている。映像をも超える素晴らしい旋律たち。

 メインテーマの「Merry Christmas Mr. Lawrence」は、今でも坂本龍一の代表作として語られているし、テレビなどでも度々耳にする名曲。この曲はこれからも変わらぬスタンスで多くの人々の耳に入ることと思う。音楽家としてこれほどの曲を残せたことは幸せなことではないだろうか。そして、このアルバムには、その後の坂本龍一の音楽活動のルーツとなる音楽がたくさん含まれている。坂本龍一の個性やクセといったものが随所に含まれているので、彼の音楽人生を振り返るには欠かせないアルバムだと思う。

 最後の曲「Forbidden Colours」は、「Merry Christmas Mr. Lawrence」に歌詞が付いたもの。それを当時坂本龍一と親交のあったイギリスのロックバンド、JAPANのボーカリスト、デビッド・シルビアンが歌っている。思ったよりも低い声のボーカルがメロディーに乗って独特の艶となっている。「Forbidden Colours」というタイトルから得られる色々な意味合いが心に入り込む曲。

 映像と音楽の運命的な出会いは、意図したものとそうでないものとがあるが、このアルバムは、意図した結果それ以上のものが出来上がったという類い稀な秀逸な作品だと思う。時代を超え、世代を超え聴き続けられるアルバムだろう。
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