2009年11月25日　エイベックス・エンタテインメント

（1）ルパン三世'80
（2）スパイ大作戦
（3）鬼警部アイアンサイド
（4）刑事コロンボ[ミステリー・ムービーのテーマ]
（5）古畑任三郎
（6）踊る大捜査線
（7）相棒
（8）はぐれ刑事純情派
（9）西部警察 PART I
（10）西部警察 PART II
（11）大都会 PART II
（12）大都会 PART III
（13）太陽にほえろ!〜テーマ
（14）太陽にほえろ!〜追跡
（15）太陽にほえろ!〜危機
（16）太陽にほえろ!〜衝撃
（17）太陽にほえろ!〜青春
（18）太陽にほえろ!〜愛
（19）Gメン'75
（20）必殺!
（21）大江戸捜査網

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　ウインドオーケストラ…すなわち吹奏楽によって奏でられた刑事ドラマ・テーマ集。演奏しているシエナ・ウインド・オーケストラは、1990年に結成され東京を拠点として演奏会や各地の音楽祭への参加を行っているプロのウインドオーケストラ。

　シエナ・ウインド・オーケストラのことはもとより、ウインドオーケストラそのものも知らずに、ただただ収録曲に興味を引かれて聞いたアルバム。刑事ドラマのテーマは印象的なものが多く、且つサスペンスな雰囲気に包まれているため、サントラ好きの私としては収録曲のリストを見た瞬間に「聞かねば！」という衝動に駆られた。その中でも一番聞いてみたいと思ったのがラスト収録の（21）「大江戸捜査網」。子どもの頃に父親と一緒にドラマを見た時にメインテーマをとても気に入り、大人になってからもずっと聞いてみたいと思っていたので好都合だった。

　さて、このアルバムを聞いてみての感想は「良かった」の一言。オリジナル音源ではないものの、ほぼオリジナルに近い印象で演奏されているので、独自の目立ったアレンジというものがなく、違和感がなくて聞きやすかった。刑事ドラマのテーマが持ち合わせているサスペンスな雰囲気を味わうことができた。

　とはいえ、ツッコミどころはあり。「刑事ドラマ・テーマ集」という銘打ったアルバムでありながら、トップが収録中唯一のアニメ作品であり泥棒が主役の（1）「ルパン三世'80」であるし、続く（2）「スパイ大作戦」も刑事ドラマとは異なるタイプのドラマであるし、そしてラスト2曲（20）「必殺！」（21）「大江戸捜査網」は時代劇。トップとラストにそれぞれ2曲ずつ本筋と異なるインパクトのあるテーマを配置することで、アルバム独自の特色を表しているように感じられる。

　耳に馴染んだ古今の刑事ドラマのテーマをこうして1枚のアルバムで聞くことができるだけでも楽しいし、最近のドラマのテーマはもちろんのこと、やはり懐かしドラマのテーマを聞くと当時を思い出して胸が熱くなる。特に（13）〜（18）「太陽にほえろ！」と（19）「Gメン'75」は、子どもの頃に毎週のように見ていたドラマだけにテーマが身に染み付いておりオープニングの映像や名場面が目に浮かぶほど。そして、ラストの（21）「大江戸捜査網」。いやぁもうメインとなっているブラスのメロディーが秀逸。このメロディーが大好きでずっと忘れられずにいた。このアルバムで聞くことができて本当に良かった。感動。

　刑事ドラマファンの方、そして吹奏楽ファンの方にもおすすめ。吹奏楽ならではのすっきりとした後味の演奏でありアルバムです。

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