2009年8月11日　エイベックス・マーケティング

（1）序章
（2）記憶の鍵
（3）士の戸惑い
（4）小夜の回想
（5）破滅へのカウントダウン
（6）ライダーバトル
（7）RXファイト
（8）バトルロワイアル
（9）最終バトル
（10）出現、巨大城
（11）死神博士
（12）大首領
（13）小夜の憧れ
（14）シャドームーン
（15）神官ビシュム
（16）失望の夏海
（17）大ショッカー大侵略
（18）戦闘員ディエンド
（19）失望の士
（20）結城丈二
（21）乱闘
（22）士の決意
（23）二人の危機
（24）ライダー集合
（25）クウガ ライジングアルティメット
（26）勇戦 シャドームーン
（27）仮面ライダーW登場
（28）集結ライダーキック
（29）大魔神戦
（30）希望への序章
（31）バトルジングル
（32）バーサスシングル
（33）The Next Decade Movie Edit.／Gackt

音楽：中川幸太郎、鳴瀬シュウヘイ

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　2009年に公開された劇場作品「劇場版 仮面ライダーディケイド／オールライダー対大ショッカー」のオリジナル・サウンドトラック。「オールライダー対大ショッカー」は、平成仮面ライダー10周年を記念して作られた劇場作品で、平成仮面ライダーの他に昭和ライダーまでもそろい踏み。豪華な顔ぶれの中、ライダーバトルを繰り広げ、大ショッカーの野望を砕くため、悪の組織大ショッカーに全員で戦うという内容。

　サントラは、ストーリーに沿って収録されてあり、（1）曲目から順に聞いていくと必然とストーリーの流れを掴むことのできる作り。（1）「序章」の楽曲に乗ってアマゾンとの戦いで幕を開け、士（つかさ）の妹の登場と記憶の戻り、そして混沌としたライダーバトルが繰り広げられ、大ショッカーの登場。小夜と月影の正体、士（つかさ）の失望、結城丈二との出会い、吹っ切れた後の士（つかさ）の決意、全ライダーの集合、シャドームーンとの戦い、W（ダブル）の登場、そして戦いのラストとなる（30）「希望への序章」で幕。…というストーリーの流れの全てを音楽で聞き取ることができる。

　ストーリーそのものは、明と暗が混在しており、ライダー同士が戦ったり、後半には集結して手を取り合って戦ったり、士（つかさ）は妹と再会してハッピーな展開になるのかと思いきや、意外などんでん返しがあったりと、特撮ヒーロー作品とはいえ明瞭簡潔な内容とはなっておらず、なかなかに複雑な内容。描いてある内容は大人向けではあるけれども、仮面ライダーならではのアクションシーンと、メロディアスかつスタイリッシュな音楽がストーリーにめりはりをつけ、格好よく見やすい映像作品としている。

　音楽の一番のおすすめは、（24）「ライダー集合」。6分を超える大曲で、仮面ライダーの集結と戦いを表現している。スロー映像の中、仮面ライダーが横一列に並んで歩く格好よさを音楽で篤と表現。仮面ライダーが勢揃いした重みと格好よさが表れている。一転して、大ショッカーとの戦いのテーマは、スピード感のある演奏が戦いの激しさを表現し、且つそれぞれのライダーの見せ場をも演出している素晴らしいテーマとなっている。

　（24）「ライダー集合」だけでも聞く価値ありのサントラであるけれども、他にも作品を盛り上げる良い曲がたくさん。寂しさの中で育った小夜のテーマのメロディーは美しさの中に憂いさが表現されているし、ライダーバトルのテーマもスマートで格好いい。そして、意味深な登場をする結城丈二のテーマも格好いい。「クウガ ライジングアルティメット」のテーマも切なくていい感じ。最初から最後までおすすめ。

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