2011年1月26日　EMIミュージックジャパン

（1）愛のバラード (Instrumental)（『犬神家の一族』）／大野雄二プロジェクト
（2）人間の証明のテーマ（『人間の証明』）／ジョー山中
（3）戦士の休息（『野性の証明』）／町田義人
（4）蘇える金狼のテーマ（『蘇える金狼』）／前野曜子
（5）戦国自衛隊のテーマ（『戦国自衛隊』）／松村とおる
（6）You are love（『復活の日』）／Janis Ian
（7）スローなブギにしてくれ (I want you)（『スローなブギにしてくれ』）／南佳孝
（8）守ってあげたい（『ねらわれた学園』）／松任谷由実
（9）セーラー服と機関銃（『セーラー服と機関銃』）／薬師丸ひろ子
（10）汚れた英雄（『汚れた英雄』）／Rosemary Butler
（11）光の天使 CHILDREN OF THE LIGHT（『幻魔大戦』）／Rosemary Butler
（12）探偵物語（『探偵物語』）／薬師丸ひろ子
（13）時をかける少女（『時をかける少女』）／原田知世
（14）里見八犬伝（『里見八犬伝』）／John O'Banion
（15）愛情物語（『愛情物語』）／原田知世
（16）メイン・テーマ（『メイン・テーマ』）／薬師丸ひろ子
（17）晴れ、ときどき殺人（『晴れ、ときどき殺人』）／渡辺典子
（18）Woman "Wの悲劇" より（『Wの悲劇』）／薬師丸ひろ子

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　1970〜80年代の角川映画の主題歌を集めたアルバム。”角川3人娘”の薬師丸ひろ子さん、原田知世さん、渡辺典子さんが歌う主題歌の収録はもちろんのこと、『復活の日』『スローなブギにしてくれ』『ねらわれた学園』『汚れた英雄』など作品と共にヒットした名曲の数々全18曲を収録。

　角川映画は現在でも作品を作り続けている映画会社であるけれども、「角川映画」という呼び名を広く世に知らしめた鮮烈かつ勢いのあった時代は1970〜80年代であるというのは周知の通り。特に80年代は、年間に3〜5本ほどの映画が作られ、そのほとんどのタイトルは、映画ファンのみならず多くの人々の記憶に残っているであろうというほど。角川映画からデビューした女優の薬師丸ひろ子さん、原田知世さん、渡辺典子さんの三人は、TVで活躍するアイドルとは一線を画し、映画スターとして活躍し、主演作は軒並みヒットとなり一時代を築いた。

　私の抱く当時の角川映画は、ハードとミステリーが混在したエンターテインメント性の高い作品という印象なのだけれど、作品が劇場の中で待っているのではなく、映画ファン以外の人々に対しどのような作品であるかを広く知らせるために最も有効だったのが「歌」という方法であったと感じるしだい。作品名を冠した曲名然り、作品の世界観を表している歌詞然り、そして主役が歌うというスタイル然り。印象的なメロディーに乗った歌はラジオやTVを通して流れ、老若男女問わず多くの人々の耳に届き、知名度の広まりと新たなファンの獲得に大きく貢献し、”歌の力”を得て角川映画の勢いに繋がったと感じるしだい。

　そんな角川映画の主題歌が、この一枚のアルバムの中にぎゅっと収まっている。当時を知る人には、懐かしくてたまらないことと思うし、もう一度作品を見てみようという気持ちにもなると思う。作品のテーマに沿った歌詞の主題歌は、やはりハードな雰囲気をまとった格好いいものが多く、印象深いものが多い。現代でも当時と変わらぬ印象のまま聞くことのできるこれら全18曲は、ほとんどが名曲。当時の世相と作品のストーリーと歌のメロディーがパックされた充実感たっぷりのアルバム。

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