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<ETERNAL EDITION> File No.8&9 「宇宙戦艦ヤマト/完結編」
投稿日 : 2001/03/09 23:20
投稿者 久保田r
参照先
2001年3月1日 日本コロムビア(株)

★ETERNAL EDITION File No.8
(1)二つの銀河 作曲・編曲/宮川泰(2)水没するディンギル星 作曲・編曲/羽田健太郎
(3)移動要塞 作曲・編曲/宮川泰(4)ウルクの歴史 作曲・編曲/羽田健太郎
(5)ユキの悲しみ 作曲・編曲/宮川泰(6)冥王星海戦 作曲・編曲/宮川泰
(7)ルガール総統の斗い 作曲・編曲/宮川泰(8)ハイパー放射ミサイル 作曲・編曲/羽田健太郎
(9)悲愴のボレロ 作曲・編曲/羽田健太郎(10)抜けるヤマト 作曲・編曲/羽田健太郎
(11)水の星アクエリアス 作曲・編曲/宮川泰(12)神秘の星アクエリアス 作曲・編曲/宮川泰
(13)驚異のニュートリノビーム 作曲・編曲/羽田健太郎
(14)ロボットホース襲来 作曲・編曲/宮川泰(15)FIGHTコスモタイガーII 作曲・編曲/宮川泰
(16)大魔神 作曲・編曲/羽田健太郎(17)薄幸のディンギル少年 作曲・編曲/羽田健太郎
(18)島を想う 作曲・編曲/宮川泰(19)沖田と古代 作曲・編曲/宮川泰
(20)SYMPHONY OF THE AQUARIUS 作曲・編曲/羽田健太郎
(21)アクエリアス45億年 作曲・編曲/羽田健太郎

指揮:大友直人
演奏:シンフォニック・オーケストラ・ヤマト
スキャット:川島和子

★ETERNAL EDITION File No.9
(1)水物語(2)アクエリアスの神話(3)大銀河系星雲の衝突(4)大ディンギル帝国星
(5)水の星アクエリアスとクィーン・オブ・アクエリアス(6)ヤマト出撃(7)宇宙戦艦ヤマト・メモリアル

作曲:宮川泰(1〜7)
編曲:宮川泰(1〜3、5〜7)、宮川彬良(4)
演奏:シンフォニック・オーケストラ・ヤマト(1〜7)

ボーナストラック「アニメピアノ組曲・宇宙戦艦ヤマト」より
(8)宇宙戦艦ヤマト 〜序曲・誕生〜(9)試練・出発・決戦
(10)真っ赤なスカーフ 〜追憶・回想・イアスカンダル〜
(11)想人 〜大いなる愛・スターシャ・白色彗星〜
(12)大いなる愛 〜デスラー孤独・好敵手・ヤマトより愛をこめて〜

作曲:宮川泰(8〜11、12の「デスラー孤独」「好敵手」)、大野克夫(12の「ヤマトより愛をこめて」)
編曲:青木望(8〜12)
ピアノ演奏:長谷川尚子(8〜12)
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このアルバムの真価は・・・?
投稿日 : 2001/03/10 00:23
投稿者 Excalibur
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2枚組の片方に『宇宙戦艦ヤマト/ファイナルへ向けての序曲』の全曲が、ナレーションやSEのかぶらない純粋な音楽素材だけで収録されたことは大変嬉しい。発売当時から、なんとか音楽だけで聴きたいなと思い続けて早19年近く? 待っただけの価値はあったかなー。
映画公開の1年近くも前に、プロモーションの一貫として発売されたイメージアルバム『ファイナルへ向けての序曲』。それが悪いとは言わないけど、せっかくの『ヤマト』の新曲なんだから、純粋に音楽だけ聴きたいよーというのが本音で、今回その念願がようやく叶ったというわけ。
ただ、やっぱりあの当時に欲しかったなァ、というのが実感。どうしてもSEや羽佐間道夫のナレーションがダブって聞えてきてしまうんだな、これが(苦笑)。条件反射というか刷り込み効果というか・・・・。
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ETERNAL EDITION File No.9
投稿日 : 2001/03/09 23:22
投稿者 久保田r
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実は、今回のレビューで一番書きたいのはここだったりします(^^)。やっと辿り着いたという感じ。長かった(笑)。さて・・・・・・。
やったーー!!!『宇宙戦艦ヤマト ファイナルへ向けての序曲』のナレーションなしバージョン!!!(注:ここだけ声を大にして読みましょう)
やった!ついにやりました!苦節およそ20年(←誰が苦節してたって?)、耐えに耐え忍んだこのおよそ20年(←だから誰がやねん(笑))、待ちに待った甲斐あって、ついに『ファイナルへ向けての序曲』のナレーションなしバージョンが我が手に来ました!感無量・・・。ファンで良かった〜、と思う瞬間・・・(嬉し泣)。
これでテープとCDと合わせて3つ『ファイナルへ向けての序曲』のアルバムが手元に揃った訳です。・・・が、折角待望のナレーションなしバージョンを聴いていても、そのタイミングに来ると私の頭の中で勝手にナレーションが喋り出してしまうという(笑)。ナレーション入りアルバムをそこまで聞込んだ己の入れ込みように苦笑いするやら恨めしいやら(^^;)。いや、それもこれからの聞込み量が物を言う!現に今は大分頭の中からナレーションが遠ざかっているではないか!あ。でも、ナレーション入りも結構気に入っています。これは変わりません。
このナレーションなしバージョンを聴いて感じたのは、言葉という音が直接耳に入って来ない分、音楽のみでイメージする力が上がったなぁ、ということです。ナレーションが被さり音楽が途切れていたように感じていた部分を通して聴けたことで、私の中で鳴る1曲ずつの楽曲の余韻が以前よりも増したように思います。まだ見ぬ映画の概要を伝えるのは解説書とタイトルのみで、後は楽曲からイメージする。これは、『ファイナルへ向けての序曲』のアルバム発売が決まった時から望み続けていたものでした。それが今回それが叶えられたのです。ナレーション入りとナレーションなし。この二つが揃ったことでようやく私の『序曲』は完成した、そんな感じがしています。
E.E.File No.8に収められている音楽は練り上げられて隙がないのに比べ、映画公開1年前に『序曲』として作られたこのアルバムは、聴く我々のイメージの喚起を促し受け止めてくれる隙間があるように思います。その隙間には、ひとりひとりの『完結編』が描かれるスペースが設けられているようにも感じられます。
『ファイナルへ向けての序曲』。このアルバムは、『完結編』に向けて日夜あれこれと想像し続けたあの頃を思い出させてくれます。───それこそが、音楽の持つ力である。そう信じさせてくれるアルバムです。
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ETERNAL EDITION File No.8
投稿日 : 2001/03/09 23:22
投稿者 久保田r
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『完結編』の音楽集は、これまでに二つのレコードメーカーから合計6枚出ていますが、それらと併せてみても、今回出たこの「E.E.File No.8」が実は最も手頃で聴きやすいのではないか、と思いました。
と言いますのも、下↓で書いたように、『完結編』という作品は、スケールの大きい設定が幾つも折合わさって出来ている作品で、そのために作った音楽も数多く存在していて、幾らまとめようにも1枚には収まり切らないのは自明の理で、それならば、却ってシンプルに音楽でストーリーを追ったこのベスト盤的アルバムが『完結編』のまとめとして聴くには良いのではないか、と思ったのです。
『完結編』の音楽の特徴として、これまで宮川泰氏が担って来た作曲に、羽田健太郎氏が加わったことが挙げられます。↑の曲順を見てもお分かりいただけますように、このアルバムに収められている作曲数は約半々です。両氏の作り出した音楽は、『完結編』という巨大なスケールの作品を重厚な音でもって更にグレードアップしています。

私が感じる『完結編』の音楽と言えば、「綺麗」「隙がない」「刹那」「悲しみ」等の言葉が思い浮かびます。そしてこれらの言葉は微妙に「死」に絡んでいます。
ガルマン・ガミラス星の壊滅、映画前半のハイパー放射ミサイルによる多くの乗組員の死、冥王星海戦でヤマトの盾になり沈んでいった艦、結果的に父の手によって儚い命を散らすことになったルガール大総統の二人の息子、島の死、沖田とヤマトの死・・・。
・・・深く沈む静かな悲しみ・・・。この悲しみは『完結編』の音楽全般に通して流れている、と感じます。・・・故に、綺麗な音楽だ、と・・・。
『完結編』の音楽は、映像として見える以外の部分を補っても余りあるスケールの大きい音楽です。中でも(20)「SYMPHONY OF THE AQUARIUS」は9分を超える大作です。ヤマト音楽の集大成、それが『完結編』の音楽ではないでしょうか。
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『完結編』
投稿日 : 2001/03/09 23:21
投稿者 久保田r
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「日本的ケレン」。
この言葉は、アルバムに付いている解説書にて、この一連のFileの企画者の一人である早川優氏が『完結編』を一言で表現するのに用いた言葉です。
二つの銀河系衝突という天文学的な衝撃の導入部に始まり、ガルマン・ガミラス星の壊滅、突如現れた謎の艦隊から発射されたハイパー放射ミサイルにより航行不能に陥るヤマト、生きて地球に帰り付いた後の古代の艦長辞任、ディンギル星によって刻々と地球に近付くアクエリアス、時間に追われてヤマトは発進するも、ハイパー放射ミサイルの防御策を講じる間もなく冥王星海戦に突入・・・。
確かに、前半だけであっという間に古代やデスラーと言った主役級を窮地に追い込み、あっという間にヤマトですらも勝つ見込み少なしという窮地にまで追い込んだ設定は、ヤマト作品が持つスケールの中でも超弩級クラスの舞台設定と言えるのではないかと思います。
何故ここまでの設定が必要となったのか考えてみると、数々の戦いを経てヤマトが強くなっていることと、それを踏まえての『完結編』ということで、これまで以上の設定がなければ誰しもが納得するまい(SFアニメーションの時代の流れ)といった観念があるからで、それにどのような危機に立たされようとも、ヤマトはきっと最後には地球を救うという見る側の絶対的自信が、”それがヤマト”という一つのファクターとして収めているからだと思えます。
この超弩級クラスの舞台設定が詰め込まれているにも関わらず、早川氏が言う「正当に評価されていないように思えてならない」原因の一つに、映画の時間に制約されているということがあるようにも思います。この時間の制約により、前半のヤマトを窮地に追い込むという設定があっという間のことのように展開されています。4時間を優に超えるシナリオがあったというのですから、映画とは別に、OVAという形ででもヤマトの最後を余すことなく見たかった。さすれば、超弩級クラスの舞台設定も本領発揮と言わんばかりに我々に訴えることが出来たのではないだろうか。と、私は思えてなりません。しかし、ファンとして望むことはエベレストよりも高い難問ばかりで、言うは易いが行うは難し、という言葉があることも承知しています。これは本当に一ファンの夢のような願いでしかありません。
早川氏はこう綴っています。「こうした圧倒的な舞台設定は、(中略)、『ヤマト』ならではの味であり、風格であった。この常人には計り知れない作風の凄みというものが、『ヤマト』の「完結」から20年近く経過した現在でも、正当に評価されていないように思えてならないのは筆者だけであろうか」そう。このヤマトの日本的ケレンこそ、ファンの心を鷲掴みにした筈。SFアニメーションの先駆者であり、『さらば』で一度は終止符を打ったものの、その後も業界内外の注目を集め続けたヤマト。そのヤマトの『完結編』です。そうそう並み大抵の舞台設定で終わる筈はないのです。

と、いうことで、まるで映画レビューのようなことを長々と書いて来てしまいましたが、これは『完結編』の音楽を聴くうえでの前振りレビューです。書かなくちゃならないこのアルバムのレビューは、次↑になります(^^;)。

(それにしても・・・こうして書くということは、やはり私は『完結編』には思い入れが深いのだな・・・)
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