「2001年〜デストロイド・ヴァージョン〜」 オリジナル・スコア
投稿日 | : 2001/05/26 23:29 |
投稿者 | : Excalibur |
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1.メイン・タイトル
2.人類創世
3.進化
4.黒い壁
5.ナイト・テラーズ
6.人類の夜明け
7.スペース・ステーション・ドッキング
8.トリップ・トゥ・ザ・ムーン
9.ムーン・ロケット・バス
10.スペース・トーク
11.オリオン号の内部
12.メイン・テーマ
音楽/アレック・ノース
指揮/ジェリー・ゴールドスミス
演奏/ナショナル・フィルハーモニー・オーケストラ
今は亡き、アレック・ノースに
投稿日 | : 2001/05/26 23:30 |
投稿者 | : Excalibur |
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スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』といえば、<ツァラトゥストラはかく語りき>や<美しく青きドナウ>をはじめとするクラシック音楽が全篇を彩っているのだけれども、実ははじめから全面的にクラシックを流用する予定ではなくて、『スパルタカス』でも組んだ作曲家アレック・ノースに音楽が発注されていたのだそうだ。
それでも既成曲を使うことは念頭にあってノースの曲と組み合わせて使う予定だったものの、前半分が完成した時点で全て既成曲で行くことが決定。後半部分の注文がなされることはなかったという。
問題の前半部分は録音を終えていたものの、キューブリックの判断によって全面的にオミット。作曲家協会からはキューブリックに対してノースの曲を使うようにとの通達が行われたようだが結局は実現せず、ノースのスコアはそのまま幻になってしまったのである。ノースの心境は如何ばかりだったろうか?
その幻のスコアを復元したものが、このアルバムである。
いきなりのメイン・タイトルが<ツァラトゥストラ>に良く似ているのにまず驚かされるが、それ以外の曲はどうしても違和感を覚えてしまうものばかり。だからといって当初の構想通りにノースのスコアを使っていたら映画の評価が下がったかというとそれはギモンで、要は慣れの問題にすぎないのだと思う。ここではあり得たかもしれないもう一つの『2001年』の姿に思いを馳せるのみである。