トップページ > 記事閲覧 
「さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち」 (音楽集)
投稿日 : 2002/02/12 20:57
投稿者 Excalibur
参照先
実質的には「交響組曲宇宙戦艦ヤマト」の第2弾ですが、何故に「交響組曲」と冠しなかったのでしょうか。当時から不思議でなりませんでした。
サントラ盤ということを意識したのかもしれませんけれど、『宇宙からのメッセージ』や『科学忍者隊ガッチャマン』、『宇宙海賊キャプテンハーロック』のサントラも「交響組曲」扱いでした。またこれ以降の作品、例えば『銀河鉄道999』などは「交響組曲」とは冠されず、「ヤマト」も『宇宙戦艦ヤマトV』の時に「交響組曲」の名称が復活したくらい。BGMにシンフォニーを使う傾向そのものはまだまだ続きますが、少なくても「交響組曲」と謳ったのは『サイボーグ009(TV)』と『地球へ・・・』くらいで、早くもブームを終わらせてしまったようです(劇場版『999』2作は例外的に「交響詩」となってますけども)。
さてこのアルバムではBGMを後で再構成した「交響組曲ヤマト」とは違って、初めからこれ用に録音されています。レコード発売や映画公開前にラジオ番組などで「白色彗星」や「アンドロメダ」など何曲か先に聴いておりまして、当然のようにイメージを膨らませておりました。特に真っ暗な部屋で深夜放送から流れてきた「大いなる愛」には、当時凄く感動したものです。
ところが実際に映画を見た時は、そのギャップにかなり悩みました。理由は2つあります。
一つは使われ方が違うこと。たとえばライナーノーツの「アンドロメダ」の解説を読んでみて下さい。「(前略)アンドロメダ以外のシーンにも使われています。古代進と森雪が再会して、チューブカーでドライブするシーンなどにも使われ、楽しい青春のムードを伝えています。」とありますが、完成した映画にそんなシーンはありましたか? しかもこれはライナーノーツに書いてあるだけではなく、ラジオなどでも公言していたことです。またこの曲に限らず、他の曲でも同様なことがありました。なので、期待したシーンに期待したメロディーが流れないという戸惑いが強く出てしまったのです(残念ながらこの傾向は、『ヤマトよ永遠に』『完結編』と益々顕著になっていきます。「制圧される地球」「冥王星会戦」etcetcいづれも題名とは無関係なシーンに流れています)。
もう一つは、これがレコード用のテイクだということです。映画に使用したBGMを収録したのではなくレコード用に別録音された音源なので、先にレコードでイメージを膨らませてしまうとなんだか違う・・・という感じになってしまったのです。もちろんレコード製作時には映画は完成していないので、全く同じテイクを収録するのが無理なのはわかっていますが、例えば「大いなる愛」、これなどはレコード用テイクが大のお気に入りになってしまっただけに、映画を見ていても同じ曲が使われたという気がしなかったのですが・・・。もっとも映画使用テイクを完全網羅されたとしても、それに納得したかどうかはわかりません。最近劇中使用曲を順番に収録したCDも発売されましたけれども、これはこれで変な感じでした。やはり初めから「レコードでの鑑賞」を前提としたサントラ盤の在り様というものを考えさせられたものです。
しかしいくらレコード鑑賞用とはいえ、「テレサよ永遠に」や「好敵手」「ヤマトより愛をこめて」のインストルメンタルを収録する必要はあったのでしょうか?大幅にアレンジを変えているのならばともかくも、原曲そのままとは言わないまでもかなり忠実な再演奏版。劇中使用の予定も端からないのですから、もう一工夫欲しかったものです。

記事編集 編集
Re: 「さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち」 (音楽集)
投稿日 : 2007/04/29 16:06
投稿者 久保田r
参照先
 その後の「ヤマト」の音楽集の基となったアルバムであり、そしておそらく「ヤマト」の映画作品の中で1枚の中にきちんとサントラとして成り立っているアルバム。「ヤマト」はこの後、「永遠に」「完結編」とオリジナル映画作品を作ったが、2作とも音楽が数多く作られ、「完結編」にいたっては3枚の音楽集となった。それが良かったかどうかは、受け手それぞれの評価によるが、当時のアルバム1枚およそ46分内という制限の中で、きっちりと映画全体の音楽を収めた「ヤマト」のサントラとしては、このアルバムの完成度は高いと思う。

 「さらば」の映画の中身がその後の「ヤマト」に大きく影響を与えたのと同じように、この映画で生まれた音楽も「ヤマト」を代表する曲が多い。(7)「デスラー襲撃」(8)「デスラー孤独」は、その後の作品でもデスラーのテーマとなっているし、(11)「大いなる愛」は、作品を超えた名曲としてファンから根強い支持を受けている。他に(2)「白色彗星」、(3)「アンドロメダ」、(4)「英雄の丘」は、それぞれ曲にはっきりとした特徴を有しており、忘れられないテーマとなっている。

 個人的にこのアルバムの中で最も気に入っているのは(6)「想人(おもいで)」。映画終盤の多くのキャラが亡くなる悲しい気持ちが胸いっぱいに広がる曲。悲しみを湛えたメロディーと情感溢れるスキャットに心が揺るがされ、切ない気持ちでいっぱいになる。
記事編集 編集
データ
投稿日 : 2002/02/12 20:58
投稿者 Excalibur
参照先
1.序曲
2.白色彗星
3.アンドロメダ
4.英雄の丘
5.テレサよ永遠に
6.想人(おもいで)
7.デスラー 襲撃
8.デスラー 孤独
9.デスラー 好敵手
10.都市帝国
11.大いなる愛
12.ヤマトより愛をこめて

作曲・指揮/宮川 泰
プロデュース/西崎義展
演奏/シンフォニック・オーケストラ・ヤマト
スキャット/川島和子
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -