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「女系家族」
投稿日 : 2005/07/19 14:51
投稿者 久保田r
参照先
2005年7月7日スタート TBS系 夜10時
公式HP http://www.tbs.co.jp/nyokeikazoku/

<スタッフ>
原作:山崎豊子『女系家族』(新潮文庫刊)
脚本:清水曙美
チーフプロデューサー:貴島誠一郎
プロデューサー:森川真行、荒井光明
演出:酒井聖博、竹村謙太郎、伊藤寿浩

<出演>
米倉涼子/高島礼子/瀬戸朝香/香椎由宇/沢村一樹/森本レオ/浅田美代子/田丸麻紀/伊佐山ひろ子/高橋克典/橋爪功
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最終回
投稿日 : 2005/10/07 15:20
投稿者 久保田r
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 役者の力量が物を言っている最終回。畳の間での長丁場の芝居を一定のテンションで見事に演じきっている。気がつけば全体の2/3ほども畳の上で正座したままドラマが進んでいて、動きの少ないシーンながら役者の張りつめた芝居が時の経つのを忘れさせるほどぐいぐいと引っ張っている。

 最終話は、男児を生んだ文乃が矢島家へ挨拶に訪れ、報告方々最後の遺言書を出すというどんでん返しが演じられる。三姉妹が陰でこそこそとやっていたことや、専務・大野宇市の不正もみんな暴露され、非嫡出子の文乃の産んだ男児にも遺産が入るという顛末。ドラマとしてはこのような展開にならなくては面白味はないが、私の感覚的な部分では嫌悪の部分が残る。それは、「愛人」の存在が大きく、「愛人」が正義の使者であるかのような言動があまり好きになれなかった。これは私個人の感覚なので、受け取り方は人それぞれだと思う。

 それでもこのドラマが終わることが出来たのは、総領娘である長女・藤代の存在が大きく、生まれた時から女系家族の長としての価値観を植え付けられて育った藤代が、自分の人生を否定されながらも「肩の荷が降りたかもしれない」と、初めて自分の気持ちを語ったことで、五代続いた「女系家族」が幕を閉じることとなった。この台詞の高島礼子の演技が誠に絶妙だった。

 最終回にあたり何故、今、このドラマだったのかと考えて、それは女性の「勝ち組」「負け組」といった価値観が現在の社会に定着しているからだと気付いた。この価値観に敏感な人には、ドラマが始まった時にすぐにピンと来たと思う。私は、このドラマの見所を少々履き違えていたようだ。このドラマを見るには、「勝ち組」「負け組」という価値観を持って見ると合点のいくところが多いにある。「勝ち組」の代表と言える矢島家の三姉妹か「負け組」代表の愛人の文乃か。この両者のパワーバランスがこのドラマの見所だと気付いた。最後は遺言書によって中和されたような形になったが、どちらが勝ったと思うかは、受け取る側の価値観次第。人にはどちらの価値観も内包されているのだから、両者の生き様を比較検討することが、このドラマの存在意義ではないかと思う。
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第10話
投稿日 : 2005/10/07 15:16
投稿者 久保田r
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 文乃男児出産。梅村によって雨の山中を歩かされることになった文乃だが、通りかかった車に助けを求め、救急車で運ばれて平塚の病院で男の子を出産。予定よりも2ケ月も早い出産だった。

 男児が生まれたことで文乃は大変な事を背負い込むことになるのだが、それもその子供の父親、亡くなった矢島嘉蔵の願いによるものなので、嘉蔵の無念を晴らす為に文乃は矢島家へ認知受理証を持って乗り込む。という引きでこの回は終了。

 前回辺りまで男性陣が奮闘していたが、タイトルの『女系家族』を引き立たせる為か遺産相続争いに絡んでいた男性陣はこの回で収束の方向へ。それぞれ三姉妹の下へ就くという形で最終回を迎える。

 ”男の子が生まれたら伝統としきたりにがんじがらめになっている矢島家を解放して欲しいんだ”という嘉蔵の願いは分かるんだけれどもちょっと身勝手ではなかろうか。結局、最後は女vs女というのは、『女系家族』そのものじゃん…。志半ばで病死してしまったから仕方がないといえば仕方がないのだが…。しかし、生きているうちに成し遂げてこそ男の価値が上がったと思うのだけれど。これってどこかで見たことがあると思ったら、『銀河英雄伝説』のゴールデンバウム王朝を倒したラインハルトのことだった。だから私はこのドラマに興味を引かれたのかも知れない。しかし、私が見たかったのは、愛人とトラブルが続いても最後には愛人とその子供を受け入れて上手くやって行く金持ちお嬢様の姿だった。最終回ではどのような締めになるのかは分からないけど、どうやら思っていたのとは違うかも知れない。最終回を見てみないことには分からないが…。

 嘉蔵の回顧シーンで、三姉妹の母親と祖母が出て来た。祖母がさすがの迫力と存在感。素晴らしい。

 それにしても、「嘉蔵さんの無念を晴らす為にこれからご本宅へ行って参ります」という文乃は、本当にそれで良いのかなぁ…。嘉蔵の為にという気持ちは美しいけど、文乃自身の意志がよく分からない。というか、始めから「嘉蔵さんの為」しかないのが気になる。
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第9話
投稿日 : 2005/10/07 15:15
投稿者 久保田r
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 結末に向けて歩み始めた。三姉妹に絡んでいる男たちがそれぞれ動き出し、腹黒いところが露になって来たので、登場人物全員の本性が分かって来た。こうならなくては面白くない。中でも暗躍しているのが専務の大野宇市で、三姉妹それぞれと裏取引をしている。こんなに気の強い男だとは思わなかった。もう少しオドオドしたキャラだと思っていたので大野宇市の強さに目を引かれる。

 目を引くといえば、藤代にアドバイスを施していた梅村が、黒い本性を剥き出しにして来たので危ない男の色気満載で愉しい。柔和な感じで女たちを嵌めて行く。人の好さに絆されてホイホイと付いて行くととんでもない見返りを要求される。危ない男の典型とも言うべき役を高橋克典がかっこ良く演じている。

 千寿の夫、良吉の変わり身が何とも言えずハラハラする。文乃が身籠っている子を自分たちの養子にするという目論みが失敗し千寿に詰られ、男のプライドを傷つけられて仕入れ帳簿の管理をしている総務の女性と体の関係を持つが、それがたちまち千寿にバレると即その場で千寿の方へ付く。分かりやすいけど、良吉、君は一体なんなんだ。それはそれとして、瀬戸朝香の気の強さが板についていて気持ちがいい。

 高島礼子も瀬戸朝香も凛としていて立居振る舞いが良くて、二人を見ているだけでもかなり女優として磨いているのが分かる。金持ちの役という気品の表れ、服飾のセンスの良さ。二人が演じていなければ、私はこのドラマに引かれなかったかも知れない。
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第8話
投稿日 : 2005/08/30 11:23
投稿者 久保田r
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 愛人・文乃が強くなって来た。母は強しというか、打たれ強くなって来たのだろう。いつまでもやられてばかりじゃないぜという感じ。これでますます三姉妹vs愛人の対立が激化すると思うが、こればっかりでもなぁ…。もっとお嬢様方の知的なところを見たい。このドラマは、男のいうままになる女性役ばかりでどうもその辺の見所が欠ける。

 さて、長女・藤代が頼りにしている男、梅村の素性がいよいよ明らかになって来た。なるほど、これほど腹に一物を抱えている男だったんだ、と、予想以上の悪振りにちょっとした驚き。ここまで意味ありげに引っ張って来たんだからこれぐらいの悪さが期待に沿っていていい。梅村を演じている高橋克典がそれなりの「悪い男」の色気をふんだんに振りまいているので、流石といったところ。役をよく演じている。そして、大人しいばかりだった次女・千寿の夫、良吉も何やら腹に据えかねるものを持っているよう。

 それにしても、前にも書いたけど、つくづく大人って汚れているねぇ…。
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第7話
投稿日 : 2005/08/30 11:23
投稿者 久保田r
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 中盤に入り、ドラマが大筋で動き出した。三姉妹の男達がそれぞれ腹に思惑を持って動き始めたので、面白くなって来た。やはりドラマは、女だけとか男だけで進むより、両方が絡み合って進んで行く方が面白い。

 三姉妹の怒りの矛先は相変わらず愛人・文乃へ向かっているが、藤代が頼りにしている梅村も、千寿の夫・良吉も、三女の見合い相手もみんな文乃の方を向いて行くので、そりゃ女として確かに不愉快だわと愛人・文乃に対して嫌悪感を覚え始めた。視聴者にこう思ってもらうことが制作側の思惑だと思うけれど、長女・藤代が言うようにやはり私も愛人は立場を弁えるべきだと思うので、これからどのように男達を絡ませながら三姉妹vs愛人となって行くのかが見所。結局のところ男達に利用されているようで最後には笑う女達であって欲しい。(でないと、お嬢様はわがままでオツムが弱いというイメージのままで終わってしまう/涙)
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第6話
投稿日 : 2005/08/30 11:23
投稿者 久保田r
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 進んでるような進んでないような。でも進んでる『女系家族』。各話レビューするほどの中身がないので、このレビューを始めて失敗したなと感じ始めている昨今。でも、学ぶべきものがあろうかと思って見始めた『女系家族』も、見方を変えて、女の欲と浅ましさが渦巻くこのドラマを見て鬱憤晴らしをすることで日頃のストレス発散になるのだと気付いた。実生活では、摩擦が起きないよう気を遣っているのが現代の社会。このドラマのように言いたいことをずけずけと実際に言っていては、現代では命が幾つあっても足りないが、自分が言えない分このドラマを見てなりきれば、普段の自分から抜け出せるのだと気付いた。つまりバーチャルな体験。なるほど。そういった意味では、このドラマは楽しいと言える。

 ということで、相変わらず愛人を矢島家の3人姉妹が虐める女のイジメ大会がメインのドラマだが、今までひっそりと長女の相談に乗っていた梅村が徐々に思惑を表して来たので、これからが遺産相続争いの本番になりそうで面白そう。専務の大野もこそこそと動き回っているし、男たちも出番はこれからといった感じ。でも!それよりも何よりも瀬戸朝香が上手い!高島礼子と渡り合ってる。キレイ!
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第5話
投稿日 : 2005/08/11 06:06
投稿者 久保田r
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 文乃が本社勤務に。社長の子を妊娠していることを周囲に隠す為の偽装工作だが、本社に来たことで三姉妹からの攻撃がより強くなる。

 さて、第5話まで来るとそろそろこのドラマの見せたいところというものが定番化して来ると思うのだが、どうやらこのドラマは、三姉妹vs文乃の対立関係を見せたいよう。ドラマの筋書きよりも三姉妹の「金持ちオーラ」と文乃の「薄幸美人」の対立図を判で押したように見せて来るので、ワイドショー的なドロドロしたものを狙っているよう。この辺はちょっと期待外れだったかな。今時のドラマなので、きっつい金持ち三姉妹もそこそこ賢いキャラだと思ったんですが…。このドラマでのベタ語は、高島礼子演ずる長女の「矢島家の伝統」と「代々続く女系家族」。この二語さえ押さえておけば、途中からでも概ね付いていける。
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第4話
投稿日 : 2005/08/11 06:04
投稿者 久保田r
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 第3話を見逃したけれど、影響はなかった。相変わらず矢島家と愛人の間で揉めていて、取り立てて大きな状況の変化はなかったよう。さて、これからどうなるか。

 高橋克典が演じている梅村の立場が分からない。本心ではどうしたいのか分からない。彼の動き次第で、矢島家も影響を受けるので、キーパーソンなのは分かるんだが、何を狙っているのだ?それとも企みなど何もないのか?自分のしたいようにしてるだけ?む〜ん(悩)

 千寿と良吉の夫婦が良い感じ。こういったドラマなので、良吉が本心ではどう思っているのかは分からないが、気の強い千寿が良吉の前では素直なところがあるので、かわいらしい。

 それにしても大人って汚れてるねぇ(苦笑)。
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第3話
投稿日 : 2005/08/11 06:03
投稿者 久保田r
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見逃した…orz
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第2話
投稿日 : 2005/07/19 14:52
投稿者 久保田r
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 周りの意見に従い過ぎ。行動パターンが分かりやすい。3人も娘がいて、そのうえ叔母や男性陣までいるので、1時間の中でそれぞれを見せる為には仕方のないことなんだろうけど、これでは昼ドラの典型的なプライドばかり高くて世間知らずなお金持ちのお嬢様方になってしまっている。原作の設定は古い年代だが、ドラマでは現代のこととして描いているのだから、もう少し賢いところを見せて欲しいなぁ…。男の言うなりの気位の高いお嬢様は現代ではちょっと…。今日びのお嬢様は、もっと世間のことを知っていると思う。というか、もう少し思慮深くて賢いと思う。今後爽やかにお嬢様方が勝ち組になるよう望む。

<あらすじ>
文乃は、子供を産むといって譲らない。お金も受け取らず、控えめ且つ清い態度を通そうとするが、それは矢島の人間には好意的に受け取ってもらえない。長女・藤代は、梅村に。次女・千寿は、夫・良吉に。三女・雛子は、叔母の芳子を頼り、様々な意見を聞いてはそれらを実行する。そんな中、矢島の専務である大野が社長の遺産である数千万もする掛け軸を偶然入手し…。
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第1話
投稿日 : 2005/07/19 14:52
投稿者 久保田r
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 うん。思った通り面白い。制作スケールが小さければ、昼ドラにもなりそうな愛人が絡んだ財産分与争いだが、キャストも良く、一人一人が思わせぶりな芝居が上手いので、次はどうなるんだ?と次のシーンが気になる。シナリオと演出の良さが出ていて、欲望のみの露出ではなく、ストーリー全体が楽しめる作りになっている。これは、根本となっている原作の魅力だと思う。

 それにしても高島礼子と瀬戸朝香が群を抜いて上手い。というか綺麗。気の強い役、似合うねー。着物姿もしっくりきてる。この二人を見るだけでも次回をまた見たいと思う。音楽は今ひとつだけど。

<あらすじ>
代々女系家族のところに婿入りした老舗の呉服店の社長・矢島が病死し、葬式が執り行われる。その遺産を巡って3人の娘たちの争いが。複雑なのは、長女は出戻り、次女は婿取り、三女はまだ大人としては未熟のお嬢様。そこへ亡くなった社長の愛人が絡む。次女の婿や社長に頼りにされていた専務など、女系家族と関わりのある男性たちも財産分与を狙っていて、事態は複雑に絡み合って泥沼となりそうな様相を見せている。そこへ、愛人が亡くなった社長の子供を身籠っているということが発覚し…。
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