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「宇宙戦艦ヤマト III 総集編/太陽系の破壊」
投稿日 : 2006/03/07 10:32
投稿者 久保田r
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 全25話分を約1時間半にまとめた総集編。総集編というと、おいしいところを摘んで分かりやすく見やすくしたものというイメージがあるが、実際は25話分ものストーリーを切って繋いだだけの代物なので、分かりやすさとか見やすさというのは果たしてどうかな?と疑問符の付くところ。要は一粒で二度おいしいを狙っているのだが、本当はこういう総集編こそ手間暇をかけなければ良さは伝わらないだろうと思う。

 さて、冒頭でボラー連邦とガルマン・ガミラス帝国の戦いが映り、その時放ったガルマン・ガミラスの惑星破壊ミサイルが軌道を外れ、我々太陽系の太陽にそのミサイルが当たり、太陽の核融合の異常増進が始まり、人類は1年以内に移住しなければ絶滅するというストーリーの「起」が描かれている。この辺りは割と丁寧に描かれているので、約90分のうち1/4ほども時間を取っているのは分かるのだが、ヤマトの旅は長く、これでは90分に収まらないのでは…と思うと、やはり総集編、その後のシーンがバッサバッサと切られている。気に入っていた乗組員の訓練シーンや、ガルマン・ウルフの活躍が細々と切られているので、これではもっと中味を理解したいと思うのであれば、全25話を見るしかないように思う。

 それでもデスラーの相当な総統振りは(←駄洒落か)約90分の中にもしっかり入っているので、見せ場は結構ある。「3」でのデスラーの名台詞は「あなたのお葬式は、何宗で出せばよいのかね。ベムラーゼ君」がお決まりだが、私はこれよりもガイデルがヤマトを捕らえたとホクホク顔で報告して来た時の「いつ私がヤマトを襲えと言った」という最初の呟きの方が気に入っている。怒りを極力抑えたその低い声がデスラーの怒り度合いを示していて、背筋がぞくっとする。この時の伊部雅刀の声は秀逸。この他にも古代や雪と話す時の柔らかい感じの落ち着いた声が良く、私にとって伊部雅刀は声優だとデスラーを見る度に思う。

 絶滅の危機に瀕した地球を救ってくれる今回の女神は、惑星シャルバートのルダ王女。戦いを放棄したというシャルバートの設定が良く、シャルバートの美しい風景も穏やかさもよく描かれている。戦いに明け暮れているボラーやデスラーや巻き込まれている形とはいえヤマトの前で堂々と「(殺されても)構わん!」と言い切る姿が勇ましい。このシャルバートの世界をもう少し掘り下げて欲しかったが、この辺は本編でも放送終了まで時間がない頃に登場したので、あまり詳しく描かれることはなかった。予定よりも早い放送終了の皺寄せを被っている。

 シャルバートから太陽の核融合を止める装置、ハイドロコスモジェン砲を受け取り、これで地球は救われるのだが、最後の最後までボラーとガルマン・ガミラスの戦いがヤマトを巻き込んで起こり、結局ヤマトも最後まで戦い通しで、この作品は何を言いたかったのかというのが曖昧な感じで終わっている。ヤマトがヤマトである限り戦いを避けられないのは承知だが、戦いのシーンがクローズアップされていると、この作品は地球を守ろうというメッセージなのか、命を守ろうというメッセージなのか、降りかかる火の粉は払わねばならぬという教えなのか、焦点が絞り切れていなくてやや曖昧。”生き延びること。生きること”がヤマトの最大のメッセージであるのは分かるが、この作品は危機感という意味ではややメッセージ力が大味な作品だと思った。
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コメント、有難うございました。
投稿日 : 2007/09/24 18:04
投稿者 Excalibur
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『ヤマトIII』は原典帰りを目指していましたので、パート1と似たようなシチュエーションが随分と用意されていましたね。「地球滅亡まであと一年」という設定が最たるものですが、かつての古代や島らを髣髴とさせる土門や揚羽ら新乗組員の姿なども、それを意識したものでした。そして最初の頃は、乗組員を丁寧に描いていたものです。
ところが視聴率が思っていたほど上がらず、時間帯変更も検討されていながら適当な枠も見つからず、結果途中打ち切りとなって終盤が駆け足の展開になってしまったのが返す返すも残念です。
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Re: 「宇宙戦艦ヤマト3 総集編/太陽系の破壊」
投稿日 : 2007/09/13 01:16
投稿者 真田さん
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私は総集編は見たことなくて25話を全部見ました。古代が艦長になってヤマトは地球を離れてまず、16時間ぶっ続けの訓練をするんですがその際に生活班の隊員たちがおにぎりを作ってみんなに配るところがすごくいい。戦争の裏にはこういう形で支えてるひとたちがいるんだ、と改めて思えたし、食堂に「ヤマト亭」大食堂と書いてある看板が掲げてあるのは笑えます。結構いろんなクルーたちが出てきて楽しい場面もいっぱいあって私はパート2より好きですね。
デスラーの部下たちとヤマトがやり合うのは私としては好きじゃありません。他の国と戦ってほしかったなー。それにしても、デスラーの古代進好きはすんごいですね。古代はデスラーに結構きついことを言うのですがデスラーは怒りもしない。他の人からこんなこと言われたらきっと銃で撃っちゃうでしょう。デスラーはきっと地球やヤマトではなく、ひたすら古代君にほれているのだと思います。そしてそれが最終的に地球を救うことになうのです。(パート2でも、Vでも、完結編でも。)う〜ん、古代の存在はやはり地球の未来になくてはならないものなのですね。
古代は艦長として結構みんなに好かれてますね。人情深いところがみんなの心を動かすのでしょうか?
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