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「BOSS」(2011)
投稿日 : 2011/04/16 15:56
投稿者 久保田r
参照先
放送:2011年4月14日(木)夜10時スタート
公式サイト:http://www.fujitv.co.jp/BOSS/index.html

<スタッフ>
脚本:林宏司
企画:村瀬健
プロデュース:保原賢一郎、三竿玲子
演出:光野道夫、石井祐介
製作:フジテレビドラマ制作センター
主題歌:Superfly

<キャスト>
大澤絵里子:天海祐希/野立信次郎:竹野内豊/木元真実:戸田恵梨香/片桐琢磨:玉山鉄二/山村啓輔:温水洋一/花形一平:溝端淳平/奈良橋玲子:吉瀬美智子/岩井善治:ケンドーコバヤシ/田所幸子:長谷川京子、他
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最終話
投稿日 : 2011/07/03 17:07
投稿者 久保田r
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 2ndシーズン最終話。でっちあげの逮捕状で逮捕された対策室のメンバーは、刑事部長の機転により釈放される。そして、首相が狙われている環境サミットに潜入し、爆弾の処理と会場内の警備に就いた。犯行グループの中心人物は、大澤絵里子と野立信次郎の警察時代の同期の森岡であった。会場を抜け出した首相は無事だったものの、敵の本来の目的は、この後に発表を行う人物であり、その事に気づいた絵里子は、間一髪のところで助けるが、その際に手に注射器でウイルスを打たれ手しまう。事態が二転三転とする中、絵里子と野立は、森岡を逮捕。そして、絵里子はウイルスが体に回り、倒れる。病院のベッドでワクチンを待っている間、黒原理香から連絡が入り、絵里子は病院を抜け出す。そして、真犯人の前に現れる。

 「ミッション・イン・ポッシブル」並みのスリリングな犯行設定とアクションの連続に、わくわくしっ放しで観た。犯行を読み解くのが大澤絵里子の素晴らしいところであるが、最終話だけに敵も用意周到で、二手三手先まで手が打ってあり、それらをことごとく読み解き、確実に真実に近づいていく絵里子と対策室のメンバーの活躍がよかった。

 今回のMVPは、木元真実かと。一人で爆弾を処理し、一人で爆弾のスイッチを持った犯人と格闘し、逮捕した。絵里子張りの大活躍。黒原理香も一回り内面が成長した姿を見せており、木元に次ぐ活躍。突っ張った雰囲気が取れ、素直な一面を見せるようになり、かわいさが増した。

 男性メンバーは、野立以外は少々影が薄かったが、それぞれに持ち味を発揮しており、チームの一員を示していた。最後に好感度を上げていたのが刑事部長。毎回、「マスコミが騒ぐぞ」ばかり言っていた煙たい存在だったが、最後の最後に対策室の味方であることを示し、奥さんに頭が上がらないことまでもが判明し、かわいい一面を見せていた。

 田所幸子のポジションについては、色々と微妙。思えば最初から内面に何かを抱えていそうなキャラクターであり、その点については一貫性はあるけれどもこんなことがあってチームBOSSの一員と言えるかどうかは微妙。

 花形一平は、かわいそうだった。でも、拉致されていた病院跡地に助けに来た岩井に向かって訴えるシーンは、懸命さが表れていてよかった。でも、撃たれた真相は、脚本家の意思…らしい(苦笑)。

 ラストの空港のシーンで、津川雅彦さんが登場。絵里子に声をかけるだけの役。津川さんは、1stシーズンのラストに警視総監の役で出演していたけれど…今回は一体どんなキャラクター?

 シリアスな展開の中にも所々にくすっと笑える要素があり、BOSSらしい爽やかな後味の最終話となっていてよかった。絵里子と野立と森岡のシーンは、かつて仲間だったという雰囲気がよく表れていたし、真犯人との対決は、相手が誰であろうと一歩も引かぬ断固たる姿勢が表れていてかっこよかった。叶うならば、3rdシーズンもぜひ観たい。それまでしばしの別れを。
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第10話
投稿日 : 2011/06/24 16:48
投稿者 久保田r
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 木元真実が対策室に復帰。この2年間は、公安委員長の狙撃事件の真相を捜査していた。折しも世界環境サミットの開催が近づいており、対策室は警護を担当することになる。テロ組織「黒い月」の動向を探る。その矢先、2人の男性の爆死事件が発生。捜査線上に片桐の恋人の父親が浮かび、片桐は苦渋の決断を迫られる。

 木元真実の復帰と、片桐の恋愛問題が同時に描かれているので、どこに重点を於いて見たらいいのか少々戸惑った。というか、片桐の恋愛問題がいきなりヘヴィーな展開になっていたので、こっちにも戸惑った。これまで毎回、ラストにちらっと程度の登場でしかなく、キスも「した」んではなく「してもらった」程度なのに、いきなりの結婚話への展開。片桐が不器用さをアピールしていたのは知っているが、「恋人」と呼べるほどの親しいシーンを見ていないのに、片桐のあのもの凄いブルーの入った表情はいったい…。一歩間違うと危ない人になりそうなほどのいきなりの重い展開となっており、これを演じた玉山鉄二さんは、なかなかハードルの高い難しい役を演じたと思う。

 恋人の父親役の西岡徳馬さんと居酒屋で酒を酌み交わすシーンは、雰囲気がよく表れていてよかったと思う。恋人とカフェで過ごすシーンも、これまで見ることのできなかった恋人らしい雰囲気を見ることができて良かった。でも、片桐は、無口な人物であるので、沈黙を味方にして場を保たせていた雰囲気があった。それをフォローしていたのがBOSS。片桐の恋人に対し、わかりやすい言葉で話しかける優しさがよかった。

 そして事態は、「黒い月」へ向かって急展開。高倉の掌紋を持つ死体が現れたり、対策室のメンバーが次々と逮捕されたり、花形一平が田所幸子に銃で撃たれたり、大澤絵里子までもが横領事件で逮捕される。事件の主犯は誰なのか?全ては、次回の最終話で明らかになる。

 先週のオープニングから木元真実バージョンへと変わっている。
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第9話
投稿日 : 2011/06/18 16:31
投稿者 久保田r
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 とある金持ちの家の夫婦が刺殺される。その家の少女が行方不明となるが、翌日近所の公園で発見され、保護される。犯行に使われた凶器は、フランス製のナイフで、一撃必殺の手口から傭兵などの訓練を受けたプロによるものと断定。捜査を開始する。2件目、3件目と立て続けに同じ手口による殺人が続き、被害者の過去から共通の接点を見つけた対策室は、容疑者の居場所の特定に全力を挙げる。そんな中、保護した少女がいなくなり、緊急配備が敷かれることに。

 犯人役の坂口憲二さんが、ダーティなイメージを全身に貼り付かせ、渋くてかっこいい一面を見せている。冒頭から明らかに犯人だとわかるシーンで登場し、公園で大澤絵里子と肩と肩が接触するなど、全体に渡って露出度が高いものの台詞は少なめ。なんと、ラスト近くの後半でようやく声を聞くことができる。

 ドラマの構成は、色々な要素を組み合わせて複雑にしているような雰囲気のもので、元をただせば復讐劇なのであるが、そこに子どもの虐待や、片桐の恋の進行、岩井のキャラクター、田所幸子の伏線めいた謎の行動、木元真実の登場など、事件のストーリー以外にも様々な要素が入り組んでおり、情報量の多い内容となっている。

 坂口憲二さんの冷酷非情な犯人役が、かっこよかったと思う。一歩も引かない強さが感じられ、大澤絵里子と対峙するシーンは、緊迫感があってよかった。人間味を失ったかのような犯人が、まなみちゃんの前でだけは温かみのある感情を出していたのには、目頭が熱くなった。構成としては、なぜ最後のターゲットだけ一撃必殺にせず、じりじりと追いつめていったのかという疑問点があるのだけれども、でもそうしないと絵里子との対峙シーンが生まれないわけで、この点はなかなか難しいところかなと。

 いよいよ木元真実が復帰する模様。シリーズ終盤に向け、どのような展開になるのか注目。
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第8話
投稿日 : 2011/06/11 10:04
投稿者 久保田r
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 今回の事件は、「エンジェルキラー」と呼ばれる猟奇的殺人。5年前、半年間のうちに3人の若い女性が、一酸化炭素中毒で死に、左手の薬指に輪の傷があり、額に拇印を押され、両手首を独特の結び方で結ばれ、死体の周囲に花びらを撒いた状態で発見された。その猟奇的殺人が復活。同じ手口による犯行によるものだが、結び方が異なること、額の拇印の押し方が違うこと、花びらの撒き方が違うことに気づいたBOSSは、模倣犯であることを見抜く。

 大澤絵里子に見合いの話が浮上。上司のセッティングで、イケメン鑑識課と見合いをする。イケメンに弱い絵里子は、捜査現場や対策室でも浮かれ気分でいるが、犯罪を見抜く目は曇らない。鋭い目線で情報を分析し、一気に犯人を絞り込む。浮いた話にデレっとなりながらも、仕事に対する姿勢を保つという微妙な公私の切り替えが上手く演じられていてよかった。オンとオフの微妙な線引きが鮮やかに演じられており、天海祐希さんの役者としての信頼度の高さというものが感じられた。

 犯人役は、谷原章介さん。ダミーは、竹中直人さん。両者とも、遺体解剖という死体と最も近い立場の役で、独特の心理的な怖さというものが滲み出ていてよかった。終盤の、谷原章介さんが優男風から一変する変わり身は、ぞくっとする美しさがあってよかった。竹中直人さんのインパクトさは、抜群。見事にハマっている。

 BOSSが容易く罠にハマって行く終盤のシーンの連続は、一体どこで一発逆転を見せてくれるのかとハラハラドキドキしながら見た。部下を信頼しているからこそできるギリギリの囮捜査。この緊張感がたまらない。

 追記。
 片桐。その告白場所は、いただけない。入った時点でアウトだろう。でもキスしてもらえてよかったね。ということは、彼女は、田所幸子と同じ趣味の持ち主なのか?それとも片桐さんと一緒ならどこでもO.Kな娘なのか?だったらいいのだけど。
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第7話
投稿日 : 2011/06/06 16:16
投稿者 久保田r
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 折り返しとなる第7話の事件の舞台は、警視庁。検挙率ナンバーワンの対策室を一般公開してイメージアップをはかるというもので、野立参事官が責任者となり、多くの都民が訪れて見学をした。その中の一人の若者が、対策室に紙袋を置き、取調室に立てこもった。宿題をクリアしないとフッ化水素を爆発させると言う。大澤絵里子ら対策室のメンバーは、次々と送られて来る宿題メールに振り回されながらも、「時計の針を巻き戻しに来た」という犯人の割り出しに全力を挙げる。

 基本的なスタンスとして犯人 vs 大澤絵里子という構図ではあるけれども、今回の主役は、フレッシュさがウリの花形一平。持ち前の天然とも言える前向きな彼の性格が、今回の事件の発端の一つとなっている。

 「時計の針を巻き戻しに来た」と言う犯人の台詞は、犯行のことを指しているが、同時に作品の筋を振り返るという、対策室のメンバーの過去を見せるという巧妙な構成ともなっていた。犯人の言葉から次々と多くのキーワードが飛び出し、そのキーワードに沿って対策室のメンバーの過去が紹介されていき、野立と絵里子の過去、片桐の過去、岩井の過去、黒原理香の過去など、メンバーの過去を描きつつ、なぜ対策室にはこのメンバーなのか?の疑問が、ラストに向かって巧みに構成されている。

 今回の犯人の犯行の動機は、逆恨みが強く表れており、痛々しい気持ちで見た。自分が認められないことに対する怒りにも似た心情は、多くの人が多かれ少なかれ持っているものではないかと思う。なぜ他人ばかりが評価され、自分が評価されないのか。これは、個人の尊厳に関する難しい問題で、そう気安く慰めの言葉を口にできるものではなく、扱いが非常にデリケートな問題。だが、BOSSの大澤絵里子は、厳しい言葉を投げつけて一喝する。取調室での犯人との応酬は、"自分自身の境遇を受け入れて強くなれ"という風に私には聞こえた。BOSSのこの心の太さがある限り、対策室のメンバーはずっとついて行くであろう。

 カメラのアングルとシーンのカットを意図的にそうしているのか、野立と絵里子の関係が、何やら色っぽい方向へと進みつつある。ベタな男女の関係にはならないで欲しいと願っているが、そのスレスレの線の寸止めのところでパートナーシップが発揮されていくとよいかと。

 追記。
 前回「夫と向き合ってきます」と言った田所幸子が、今回サラっと「先週、離婚届に判を押しました」と言っていたが、もしかしてこれで終わり?だとしたら、あっけなさ過ぎる…。もう少し展開があるだろうと期待してただけに…。
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第6話
投稿日 : 2011/05/29 15:49
投稿者 久保田r
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 白昼に銀行強盗が発生する。対策室の田所幸子が人質の一人となる。大澤絵里子が交渉人となり、電話で犯人と交渉する。犯人の要求は、9億6千万円と逃走用車両と逃走用のヘリ。絵里子は、時間の引き延ばしを行うものの依然として人質の数と居場所の特定ができないことから、自ら人質となって現在の人質と交換するよう申し出る。だが、銀行内から3発の銃声が聞こえ、煙が立ち込め、事態は急転直下し、人質の一人が死亡、犯人は逃走する。

 今回は、犯人 vs 大澤絵里子という構図ではなく、事件 vs 大澤絵里子という、刑事物らしい展開の内容となっている。てきぱきと指示を飛ばす大澤絵里子がかっこよく、また部下たちもそれぞれに得意とする役割を与えられ、メンバー全員の見所が設けられた張りのある内容となっている。今回のキーパーソンは、田所幸子。私生活に何やら問題を抱えているらしい彼女の内面にスポットが当たっており、刑事でありながら人質となっていた時のことをほとんど何も覚えていないという弱さを露呈しつつも、大澤絵里子は決して見切りをつけず、事件解決の手がかりを得るために叱咤激励を続けるという上司としての器の大きさも見せている。

 犯人と対決する大澤絵里子もかっこいいが、チームが一丸となって行動する姿もかっこいい。バイタリティとフットワークの良さがピカイチの対策室のメンバーが生き生きとしている。メンバーを信頼して使いこなすBOSSのなんとかっこいいこと。強いリーダーシップと息の合ったチームプレーを満喫できる見応えのある内容となっている。

 それにしても田所幸子の夫とは、どのような人物なのであろうか。幸子の携帯に何度も電話をかけて来るところを見ると、威圧的で支配的な性格を予想するが、正体はまだ不透明。夫と向き合うことを決意した幸子の今後の展開が気になるところ。

 K-POPアイドルグループの2PMが出演。冒頭で華麗な歌と踊りを披露し、ラストでは楽屋で絵里子と岩井とじゃれ合っている。笑顔がかわいく、脱ぐとセクシーな体が、絵里子のハートを猛烈にキャッチしていた。
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第5話
投稿日 : 2011/05/21 16:43
投稿者 久保田r
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 3人の主婦が「水曜日の神隠し事件」に遭う。共通点のない3人の主婦が、それぞれ水曜日に行方不明となり、対策室が捜査にあたることになった。大澤絵里子は、行方不明者の一人と高校時代の同級生という山本香苗を訪ね、香苗の態度に不審な点を見つける。数々の状況証拠から、絵里子は、令状を取って香苗の家の家宅捜索をするが、何一つ証拠となるものが出ず、空振りに終わる。だが、田所幸子が、香苗の家の家庭菜園から球根が猛毒である植物を見つけ、その線から捜査をやり直し、再び家宅捜索をする。

 カリスマ節約主婦ブロガー vs 大澤絵里子の回。冒頭で、香苗と絵里子の家事能力の差が描写されており、絵里子のあまりのダメっ振りが楽しい。今回は、カリスマ節約主婦が犯人のためか、絵里子と田所幸子の見せ場が多く、また女性出演者も多く、いつもより華のある回だった。

 とはいえ、女の怖い内面が殺人の動機であるため、そういった点ではどろどろとした内容でもあった。女性の嫉妬と見栄と嘘と依存心の高さが動機であり、成功した自分を演出するため、ブログに於けるキャラ作りがエスカレートしての犯行。絵里子は、香苗の計算高さとしたたかさに苦戦を強いられるが、すべてを暴かれても尚カリスマブロガーのスタンスを保とうとする香苗の姿には、理解できぬ抑圧された恐怖が表れていた。

 香苗を演じた松下由樹さんのふくよかな体型が、何もかもが絵里子とは対称的な主婦の姿を表現していてよかった。女同士の会話の特有であるいやみの台詞の応酬もてきぱきとしていて楽しかったし、演技も隙がなくて張りがあってよかった。実力派女優の対決が最高の見所。
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第4話
投稿日 : 2011/05/16 17:46
投稿者 久保田r
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 対策室のBOSSの大澤絵里子が、飲酒中に倒れる。胆石のため入院。退院後は治療のため通院する。病院の待ち時間の間、絵里子は、待合スペースで知り合った年配の男性と将棋を指して過ごすようになる。振り込め詐欺グループの末端役の男がボーガンで撃たれて殺害される事件が相次ぐ。目撃者の証言から、やくざの組員を逮捕するが、これは"ミス・リード"であると絵里子は気づく。振り込め詐欺と連続殺人事件の関係。手がかりを手繰り、絵里子は、真犯人に近づいていく。

 20年間服役した元やくざの男 vs 大澤絵里子の構図が痺れるほどにかっこいい内容の回。前半までは、病院での将棋のシーンが単なる息抜きにしか見えなかったものが、"ミス・リード"に気づいた時点からガラリと展開が変わって緊張感のあるシーンへと変わって行ったのがよかった。大人同士の何気ない会話の中の情報が巧みにストーリーに組み込まれてあり、目前の殺人事件だけに留まらない奥行きのあるドラマ構成となっていて、吸引力があってよかった。

 一つのストーリーの中に二つの事件が存在しており、殺人事件の犯人と振り込め詐欺の犯人の対比もまた、現代社会を反映しているようで興味深かった。昔気質のやくざが現代の日本を憂えるシーンは、歳を取ることのやり切れなさが表れていて切なさがあった。一方、刹那主義の現代の若者による振り込め詐欺の犯人は、ずる賢さが前面に出ており、相手に無力感を味わわせる特徴がよく表れており、精神的な怖さが表れていた。

 古谷一行さんが、さすがの貫禄だった。歳相応の渋みが演技に生きていて魅力的な人物となっていた。対峙する天海祐希さんとの間合いも抜群で、大人同士の高い緊張感のある演技に引き込まれた。素敵だった。

 振り込め詐欺グループのトップ役に須賀貴匡さん、そして幹部らしき役に内田朝陽さんが出演。内田朝陽さんは、台詞が少なかったものの、怖い雰囲気がよく出ていたと思う。もう少し演技を見てみたかった。残念。
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第3話
投稿日 : 2011/05/08 16:35
投稿者 久保田r
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 猟奇連続殺人が起こり、対策室も捜査一課を手伝うこととなる。ある出版社の雑誌の取材を野立参事官が受けることになり、対策室の部署での取材中、4件目の猟奇殺人の報せが入る。4件目の被害者は、折しも取材中だった出版社の社長であった。犯人が自首して来るが、絵里子の取り調べにより、4件目は、違う犯人による連続殺人に見せかけた犯行であることが判明する。絵里子は、出版社を徹底して捜査するよう命じる。敏腕編集者の佐神と、ライバルである山地と、仕事のできない部下の小堀らの関係が明らかになる。状況証拠から小堀に任意同行をかけるも、小堀は酔った勢いで自殺してしまう。だが、それは自殺に見せかけた他殺であると絵里子は見抜く。

 敏腕編集者 vs 大澤絵里子といった趣きの内容。有能な敏腕編集者の佐神の過去が切なく、佐神という人間を形成した生い立ちの中に事件を解く鍵が隠れており、絵里子は、表面に現れる状況証拠を確実に追いながらも、その都合のいい状況証拠を生み出している根本を着実に見極めて犯行に及んだ真実を突き止めている。

 多くのベストセラーを世に送り、敏腕プロデューサーとして名を轟かせる佐神の成功の秘訣は「ストーリー」。絵里子が行う事件の解決もまた、被害者と犯人の「ストーリー」を考えること。「ストーリー」という言葉がキーワードとなり、佐神の人生の「ストーリー」が、ラストに明らかになる。

 不幸な生い立ちを背負った敏腕編集者、佐神を演じた山本耕史さんの演技がとても素晴らしい。これまで山本さんには線の細いイメージがあったものの、佐神というキャラクターが持っている、成功を手にした大人の男性の自信と、そつのなさと、頭の良さといった性格がブレがなく演じられてあり、見る者を引き込む力を持っていて良かった。ラストに絵里子によって「ストーリー」が全て明らかになるシーンでは、切なさが込み上げてきて涙が止まらなかった。佐神が笑顔で赤ん坊を抱き上げるシーン。枕元でお父さんに「少年時代」を読んでもらう幼い頃の佐神。これらの映像がきちんと示されてあることでドラマの質の高さが引き上げられているのと同時に、山本耕史さんと天海祐希さんのツー・ショット・シーンがとても胸に迫っていて良かった。

 ところでヤマムーが本気で婚活するらしい。月9「幸せになろうよ」に出演するとのこと。ということは、いずれ月9チームが「BOSS」に出演?
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第2話
投稿日 : 2011/04/22 16:30
投稿者 久保田r
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 捜査中の木元の前に大澤絵里子とそっくりの格好をした科警研の沼田良美が現れ、木元は銃で撃たれて重傷を負う。犯罪対策室のメンバーの家の前には死を予告する花束が置かれ、メンバーは動揺する。絵里子の元にメールが届き、画面に木元の脈拍と心拍数が映し出される。絵里子は、黒原理香に犯人のコンピュータの所在を捜索させる。だが、最後のパスワードが分からず、場所を特定できない。絵里子は、派手な記者会見を開き、沼田良美を誘き出す作戦を取る。そして、遂にふたりきりで会う約束をする。

 前話の続きからスタート。自身のストーカーと真正面から対峙するというスリリングな内容となっており、どちらが知力と行動力が勝っているかの競い合いが見所の内容となっている。犯罪対策室のメンバーの思いは「木元を助ける」のひとつ。モニターに映し出される木元の心拍数と脈拍数の数字が、迫るタイムリミットの危機感を出しており、手に汗握る展開となっている。

 随所に技の効いた演出とカメラワークが光っており、見る者をぐいぐいと引き込む力を持っており、目が離せない展開の連続に、気がつくと見ているこちら側までが絵里子の仕掛けにハマってしまっているという心憎さ。高い緊張感と、それを利用した小さな笑いが盛り込まれ、魅力的な仕上がりとなっている。

 犯人を演じた釈由美子さんの、大胆不敵でありながら垣間見える線の弱さが、ストーカー犯のイメージを作り出しており、心理的な怖さが表れていてよかった。一つの台詞の中に、複雑な心の揺れ動きが不安定な抑揚となって表れており、それもまた特徴となっていてよかった。

 撃たれ、ずっと倒れたままの姿勢で、しだいに弱っていく木元を演じた戸田恵梨香さんが儚い美しさがあってよかった。弱りながらも対策室のメンバーを信じる気持ちが表れていた。

 音楽がドラマの緊張感をさらに盛り上げていて思わずのめり込んでしまった。映画「The Rock」の「The Chase」がベリーグッド。

 ところで科警研のシュレッダーがストレートカットだったのはいただけない。田所幸子の見せ場を作るためだったのかも知れないが、あれでは情報丸見え同然。クロスカットが基本かと。
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第1話
投稿日 : 2011/04/16 15:57
投稿者 久保田r
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 2年振りに「BOSS」が帰って来た!天海祐希さん演じる「ボス」こと大澤絵里子が率いる特別犯罪対策室のメンバーが再び集結。2年前のメンバーに新たな顔ぶれを交え、ますますパワーアップした「BOSS」が再び始まる。

 復活最初のシーンは、野立信次郎の語りよりスタート。2年前、絵里子が渡米する寸前、テロ組織「黒い月」が、警察組織のトップである国家公安委員長を狙うという犯行声明を発表。絵里子は、急遽、国家公安委員長が出席するイベント会場へと向かう。会場では、木元真実が爆弾を発見。だが爆弾は囮で、国家公安委員長は狙撃される。一命は取り留めたが、爆弾の存在を見抜けなかった木元が責任を取る形となり、左遷となる。絵里子は、渡米する。

 2年後。再び野立参事官により、特別犯罪対策室が設けられる。以前と同じメンバーが集められるが、そこに木元の姿はなく、代わりに田所幸子が入ることに。早々に事件が発生。殺人を犯しながら心神喪失を訴え、刑法第39条により無罪となった者たちが、何者かの手によりナイフで刺され、次々と死亡する。インターネット上に大澤絵里子のなりすましが現れ、犯罪対策室のコンピューターがハッキングされ、捜査は混乱。絵里子は、ミッションタイプの犯人であると予測を立てるが、捜査を進めるに従い、それが間違いであることに気づき、徐々に真の犯人像へと近づいて行く。そして、木元の前に…。

 見事に前回の最終話からストーリーと設定を引き継いでおり、時差などなかったかのように滑らかなスタートを切っている。撮影のカメラワークや、映像処理、セット、台詞回しのテンポなど、前回とほぼ同じ感覚で見ることが出来、続編にありがちな見た目と空気感の違和感といったものがなく、絶好調な滑り出しと言っていい復活第1話になっていたと思う。

 特に感動だったのが、役者さんの健在振り。2年も経つと、どことなく雰囲気が変わっていたりする役者さんがいたりするが、特別犯罪対策室のメンバーは、2年前のまま。みんなそれぞれにかっこよく、個性があり、齢など取っていないかのよう。以前のノリのまま演じており、スカっとして気持ちが良かった。

 新メンバーとして登場した長谷川京子さんも、負けず劣らずのキャラクター振りを発揮。途中から現れた木元も相変わらずのキャラクターで、復活の期待感を保ちながら新たな犯罪捜査に向かう姿勢が描かれてあり、今後がますます楽しみ。天海祐希さんの美人で迫力のある「ボス」振りを、これからも毎週楽しみに見たい。

 今回の大澤絵里子の決め台詞。帰国直後の「あー。うどん食べたい」と、部下に叱責する「なうなう、うるさい!」。

 今回の野立信次郎のダジャレ。「あと3時間か。参事官だけに」
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