「事故」(火曜サスペンス劇場)
投稿日 | : 2002/07/09 23:59 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
2002年7月9日放送
「1000回突破記念・松本清張スペシャル・事故・探偵事務所女所長の絞殺死体ー残された猫の毛が暴いた還暦過ぎた男の悲しい色欲」
2002年7月9日 NTV系
出演:古谷一行、十朱幸代、斉藤慶子、鶴見辰吾、金田明夫、他
主演が古谷一行さんということで、何となく予測はついていましたが(還暦過ぎた男の悲しい色欲)、見事に哀愁を漂わせた寂しいおじさんを演じていました。古谷さん独特のフェロモンが生きた役だと思いました。流石です。
そして、薄幸の若奥様役の斉藤慶子さんも、ぼそぼそとした喋り方と、寂しいおじさんを惹き付けるフェロモンを発していましたので、古谷一行さんとの翳りを背負った不倫カップルがドラマの中に溶け込んでいて、良いと思いました。
シナリオの進行がなかなかツボを得ていて、各登場人物の関係が明らかになる終盤まで興味を引き付けて離さない展開となっています。一組の夫婦が互いの浮気調査を頼んだ先の探偵事務所の夫婦。この二組の夫婦の出会いが、予期せぬドラマへと発展して行くのであります。
古屋一行さん演ずる探偵が、長い間探偵をやっているくせに警察の尾行に気付かなかったり、不倫相手の変化に気付かなかったりして、ホントに探偵なの?というくらい鈍い探偵でしたが、それも還暦を過ぎたおじさんの哀愁を漂わせていて、ナイスな演出となっていました。
奥さんを殺した後、調査報告書を読んで涙するシーンが良かったです。古屋一行さんを始めとする各キャスティングが光ったサスペンスドラマでありました。