あちらではビデオかなんかで出ているらしいシリーズの名場面集。唐突にフジテレビが深夜に放送してくれたので、一応「ＴＶ番組」扱いにしておきます。
初作『ドクター・ノオ』から最新作『ワールド・イズ・ノット・イナフ』までを網羅しているので、もしかすると新作公開時の宣伝番組かなんかだったのかな。
シリーズ全作を順を追って紹介するというよりも、シリーズの魅力やボンドというキャラクターの魅力を分析するという構成なので、歴代ボンドがほぼ並列に扱われているのは新鮮。またシリーズ万歳じゃなく、ちょっと皮肉ったナレーションが付け加えられているのもポイント高し。例えば、ロジャー・ムーアがバスを運転するシーンに合わせて「バスも無料で乗れる年齢」と言ってみたり、『女王陛下の００７』が興行的に失敗したからジョージ・レイゼンビーはクビになったのだろうか、などという問題提起（？）をしたり、更には『ネバーセイ・ネバーアゲイン』に言及するあたりがなかなかキワドイ。イオン・プロが主体で作った番組とはちょっと思えない。とはいうものの、ショーン・コネリー、ジョージ・レイゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナンと歴代のボンド役者全員のインタビュー（ムーアがコネリーのモノマネを披露するのが笑える）をはじめ、テレンス・ヤング、ジョン・グレン、ルイス・ギルバード、アルバート・ブロッコリ、マイケル・ウィルソン、デズモンド・リューウェリンらスタッフ・キャストのインタビューも紹介しているところを見ると、やっぱりイオン・プロの全面協力なしでは作れないと思うのだが。
単独での商品化はちょっと・・・だけど、次回作がＤＶＤ化される時などには是非とも特典映像として収録して欲しいものである。
　

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