トップページ > 記事閲覧 
「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」
投稿日 : 2011/05/06 17:27
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:古橋一浩
アニメーション制作:サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン:安彦良和
アニメーションキャラクターデザイン:橋久美子
メカニカルデザイン:カトキハジメ、佐山善則、石垣純哉、玄馬宣彦
メカニカルデザイン協力:明貴美加
CGディレクター:藤江智洋
美術監督:池田繁美
撮影監督:葛山剛士、田中雅
編集:今井大介
音楽:澤野弘之
音響監督:木村絵理子
ストーリー:福井晴敏
モビルスーツ原案:大河原邦男
設定考証:小倉信也

<声の出演>
内山昂輝/藤村歩/下野紘/戸松遥/浪川大輔/豊口めぐみ/甲斐谷裕子/池田秀一/柿原徹也/手塚秀彰/菅生隆之/永井一郎/高木渉/小山力也/東地宏樹、他
記事編集 編集
episode 7「虹の彼方に」
投稿日 : 2014/05/26(Mon) 15:30
投稿者 久保田r
参照先
 ネェル・アーガマとネオ・ジオン軍は交戦状態へと突入。一方地球では、マーサ・ビスト・カーバインとローナン・マーセナスが、とあるコントロール室へと向かい事態の行方を注視していた。二人の目的は、ラプラスの箱の消滅にあった。インダストリアル7を目指すユニコーンガンダムにリディの操るバンシィが執拗に絡み付く。事態の打開のためにクシャトリヤで出撃するマリーダ。そして広がる悲しみ。バナージは、ミネバと共にラプラスの箱の在処へと。箱が渡されるのを阻止するためフル・フロンタルが現れ、バナージは箱を守るために戦いへ。そして襲い来る巨大な光。すべてを乗り越えた先には──。

 感動の最終話。これほど壮大な締くくりになるとは思わなかっただけに、「ガンダム」でこういうスケール感はありなのか…?と多少戸惑いつつも、「1st」では宇宙世紀ありきで始まったストーリーが、この作品によって宇宙世紀の始まりから「1st」以降繰り広げられてきた数々の戦いが総括された感があり、「ガンダム」の世界観の魅力といったものが詰め込まれている感動の最終話だった。

 描いていることはこれまでと変わらないまでも、その表現力の厚みが今までのシリーズの上に成り立っているところが素晴らしい。ブライト・ノア、カイ・シデン、ベルトーチカ・イルマらのキャラクターを登場させ、それぞれの立場を活用したフィールドの広がりが良いポイントとなっており、特にブライト・ノアの階級が上がったことにより、前線以外での見せ場作りに役立っていた。マーサ・ビスト・カーバインとローナン・マーセナスとやりとりをするシーンは、ブライトの築いてきた実績が背景にあるだけに言葉に説得力があって見応えのあるシーンとなっていた。

 戦いのシーンでは悲しみが沸き上がってきてところどころでは涙が流れた。MS同士の戦いの動きにきちんとした表現力があり、MSを操るパイロットの思いまでが見えるようで切ないほどだった。日本のアニメーションの表現力の奥深さが感じられる繊細な映像で良かった。

 この作品は、その人にとって大切な人の背中を見せるという、届きそうで届かない思いが連続で描かれているので見るのが多少切ない。「ガンダム」は、これまでも多かれ少なかれそういった種の悲しみを描いてきた。いつか人は変わる。その可能性を次の世代へ託す。そう感じた最終話だった。

記事編集 編集
episode 6「宇宙(そら)と地球(ほし)と」
投稿日 : 2014/05/23(Fri) 16:24
投稿者 久保田r
参照先
 宇宙へと上がったユニコーンガンダムは、ネェル・アーガマと接触するも味方の戦艦ゼネラル・レビルから狙われる。大気圏脱出でエネルギーのないユニコーンガンダムは出撃出来なかったが、窮地のところをネオ・ジオンのフル・フロンタルとアンジェロに助けられる格好となった。ネェル・アーガマ内にネオ・ジオンの兵とモビルスーツが入り込んだことで艦内には不穏な空気が流れ、一触即発の空気を鎮めようとミネバはフル・フロンタルの”本心”を艦内放送で全員に聞かせる。その上でミネバはユニコーンガンダムの最終目的座標を明かす。バナージはミネバの発言に落ち込むものの回復したマリーダ・クルスに慰められ自我を取り戻す。ネェル・アーガマの宙域に連邦軍の艦が接近。フル・フロンタルの代行であるアンジェロはオットー・ミタス艦長に攻撃するよう強要するが、艦長はこれを拒否。と同時に艦内のあちらこちらで暴動が発生。バナージはユニコーンガンダムに乗ろうとするところをフル・フロンタルに抑え込まれ、モビルスーツデッキにはアンジェロ、ミネバ、マリーダ、ジンネマンらが揃い、それぞれの思いが交錯する。だが事態はマリーダの行動によって急転。これを受けてフル・フロンタル率いるネオ・ジオン軍はネェル・アーガマより撤退する。そして舞台は、インダストリアル7へと。

 冒頭のアンジェロとフル・フロンタルの戦いっ振りが見どころ。アンジェロはフル・フロンタルのための戦場を作り出し、貫禄十分に現れたフル・フロンタルは、余裕の動きで連邦軍のモビルスーツと戦艦ゼネラル・レビルとを攻撃。相手の動きを的確に速く読み、圧倒的な強さを見せつける。コクピットを狙わずメインモニターを攻撃するなど、その戦い振りはまるで優れた剣士のよう。素晴らしい殺陣を彷彿とさせる鮮やかなお手並みを見ることができる。

 冒頭の戦いの後は、ネェル・アーガマ内での揉め事にシフトするため会話のやりとりがメイン。独特の言葉遣いをするフル・フロンタルと、分かりやすい言葉遣いながら毅然とした物言いのミネバとの応酬が見どころ。ネオ・ジオンのマント付きの服に着替えたミネバは、小柄な見た目とは違って人の上に立つ風格を漂わせていて流石の出で立ち。ミコットとミネバは水と油なのかと思っていたが、ミコットはミネバの発言を嘘と見抜くなど、巡り巡ってミネバを認めたよう。いずれ信頼関係を築けそうな二人となっている。

 モビルスーツの戦いも会話のやりとりもどちらも格好いいけれど、でもやっぱり「ガンダム」は見るのが疲れる…。特に会話は抽象的な言葉が多く頭の中で置き換えながら見るためついて行くのがやっと。それが「ガンダム」らしいところではあるんだけど、アニメを見るのにこんなに頭を使うだなんて子供時代にはなかったことなりよ…とぼやきながら頭をフル回転させて鑑賞しているしだい。登場人物が多く、方々でそれぞれのキャラクターに動きがあってどこに正義があって何が正解なのか分からないのも「ガンダム」の表現するリアルさ。何を信じるかは己の「心のままに」。フル・フロンタルの排他的な言い分に「NO!」を唱える若者たちバナージらの活躍に期待。

記事編集 編集
episode 5「黒いユニコーン」
投稿日 : 2013/09/27(Fri) 14:29
投稿者 久保田r
参照先
 リディの倒した巨大モビルアーマーの横でバナージはモビルアーマーのパイロットを救えなかったことに悲しみの涙を流した。そこへ、上空から黒いモビルスーツが現れ襲いかかる。そのモビルスーツは黒いユニコーンガンダムであり、パイロットはなんとマリーダであった。バナージとユニコーンガンダムはラー・カイラムへと収容される。バナージはガンダムのシステムにロックをかけ、ラプラスの箱の次の座標を知らせないようにした。ブライト・ノアは、バナージと会い、会話のやりとりから素質を感じ取ると、ルオ商会を通して袖付きの偽装貨物船ことガランシェールとの共闘作戦の根回しをする。そして、移送の日。ブライトから作戦内容を聞いたバナージは、ミネバを救う覚悟と共にユニコーンガンダムへと乗り込んだ。

 なぁーーーんてこったぁぁぁぁっっっ!ブライト・ノアがすっげーすっげー格好いいじゃないかぁぁぁぁっっっーーー!うぉぉぉっっっーーーブライトかっけぇぇぇっっっ!すっげーーかっけぇぇぇっっっ!

 と、声を大にして叫んだところで普通のレビューを…いや…ダメだーーーっっっ。私の頭ん中はかっけぇブライトのことで一杯一杯だっ!もうこのepisode 5の主役はブライトで決まりだーーーっっっ!!!

 と、思いの丈を目一杯叫んだところで一応レビューを。見て感じたことは、バナージとミネバは本当に良い子だということ。価値を判断する人間性の”根っこ”の部分が共通していて、まっすぐな気質であることが好印象。二人とも他者からの働きかけに決して歪まない芯の強さを持っているのが実に良い。幸あれ、と願ってしまうお似合いの二人となっている。

 他者からの働きかけに無自覚に応じて歪んでいると感じるのがリディ。これは彼の生い立ちと生まれ持った性格に所以すると思うのだが、判断が自分自身の中からまっすぐに出ていないのがどうも気になる。ミネバを欲するあまりの強引なまでの理屈に嫌悪を覚えた。そんな彼は、マリーダの操縦する黒いユニコーンガンダムにことごとく機体を破壊されてしまう。これは何とも象徴的なシーンとなっていて、女性パイロットのマリーダが直感的にリディの乗る機体に”何か”を感じ取ったように思えた。過酷な運命を生きて来たマリーダの怒りが迸った瞬間であったように感じたシーンだった。

 結果バナージとジンネマンの思いは届き、マリーダの命と心は救われる。一方で命は失わなかったものの心が救われなかったのがリディ。黒いユニコーンガンダムを凝視するリディの表情には憎悪が満ちており、よからぬ展開を思わせる印象的なシーンとなっている。

 バナージはブライトに「すべて偶然なんです」と語ったが、ブライトはお膳立てを整えてバナージを送り出した。何とよく出来た大人であることか。これでバナージも今まで身の上に起こったことのすべてが偶然ではないことを少しでも悟ることができたのではないだろうか。ブライトの手筈で宇宙に上がったバナージとガランシェールを迎えるのがフル・フロンタル。ここでもかつて共に戦ったことのあるブライトとシャアの縁が感じられるシーンとなっていてファンとしては嬉しい。

 ガランシェールのジンネマンと交渉するカイ・シデンの交渉術が堂に入っていて小気味好い。鬱蒼とした緑を背景に斜に構えることでアウトローな雰囲気を醸しつつ、始めはネクタイを解かずに対等な物言いで、そしてここぞと押す場面にネクタイを緩めながら少し気を許した雰囲気を演出しつつ強めの押しで。カイの生き様の逞しさが感じられるシーンとなっていて良かった。

 そして舞台は宇宙へ。友軍から狙われるネェル・アーガマとフル・フロンタル率いるネオ・ジオン軍。ストーリーの行方から目が離せない。

記事編集 編集
episode 4「重力の井戸の底で」
投稿日 : 2013/09/26(Thu) 14:25
投稿者 久保田r
参照先
 地球に降りたユニコーンガンダムは同時に降下したネオ・ジオンのガランシェール隊に保護され、パイロットのバナージは、ギルボア・サントの死のショックから立ち直れずにいた。一方、ミネバ・ザビを連れて実家へ身を寄せていたリディ・マーセナスは、父より家のことについて実態を明かされショックを受け、ミネバに「そばにいてくれ」と頼み込むものの、ミネバは単身でマーセナス家より脱出する。バナージは、ガランシェール隊と共に砂漠を歩き続け、隊のキャプテンのスベロア・ジンネマンと会話をすることで心を取り戻しかけていた。その頃ロンドベル隊司令のブライト・ノアは、マーセナス家へ呼ばれ「ラプラスの箱」の件で隊を動かすよう要求される。そして、地球にいるジオン残党軍はトリントン基地を襲撃。虐殺とも言える光景を目にしたバナージは、巨大モビルアーマーを止めるために戦闘の真っただ中へと出撃する。

 まさしく「哀・戦士編」。「ガンダム」という作品は、地球を舞台とすると何故こうも一気に人と人とのしがらみが重く感じられるストーリーとなるのか。これぞタイトル通り”重力の井戸の底で”といった内容になっており、重苦しい血のしがらみが濃く描かれ、深い深い悲しみの中で繰り広げられる戦いが展開されている。

 バナージはガランシェール隊と寝食を共にして絆されるのかと思いきや、あれだけ腑抜けに近いくらい打ちひしがれつつもしっかと心の根っこはブレずに”自分は自分”を保っており、その芯の強さに感服。バナージの芯の強さは半端ではなく、終盤のシャンブロに止めを刺す際にも決して衝動に流されなかった。この頑固なまでの芯の強さには驚くほどだが、裏返せばこの少年ならば世界を変えてくれるかも知れないという期待を抱かせてくれる。今後ブライトとの接触によってどういう展開となるのか気になるところ。

 成田剣さんのブライトの声が、トーンの低さや抑揚が似ていてよかった。「ガンダム」の中でブライトを一番に気に入っている自分としては、声の加減によっては続きを見る気になれないのでは…と懸念していたけれど、そんな心配は要らない事が分かって一安心。何しろブライトは齢を取るごとに存在感に魅力が増して来ており、立ち居振る舞いがまたぐっと格好よくなっている。今後のシリーズにブライトが登場するかどうかは分からないので、当作品に於いて36歳で活躍する姿をしっかと見ておきたい。

 方々に分かれた人物の今後が気になる。ミネバ、マリーダ、フル・フロンタル、そしてネェル・アーガマの面々。今後の展開に注目。

 追記。
 地球でのあまりのシリアスな展開にレビューの口調がこれまでと変わってしまった。ブライトが出て来たことで自分も襟を正した感じであります。さっすがブライト、良い指揮官だ。(←惚れた欲目)
記事編集 編集
episode 3「ラプラスの亡霊」
投稿日 : 2013/09/13(Fri) 14:01
投稿者 久保田r
参照先
 ネオ・ジオンの捕虜となったバナージは、ギルボア・サントの家で食事をし、寂れた教会のような場所でマリーダ・クルスと「正しい戦い」について議論を交わす。その帰り道、バナージは酔っぱらった男からメモを渡され、そのメモには今晩行われる作戦と脱出ルートが記されてあった。ネェル・アーガマのハイパーメガ粒子砲の発射により戦端が開かれ、混乱の中バナージは地図に記された場所へと向かう。そこにはユニコーンガンダムがあり、バナージはガンダムに乗って出撃し、リディー・マーセナスの操縦するMSに乗ったスオードリーことミネバと再会する。「地球へ行く」というミネバの発言に動揺するバナージであったが、覚悟を読み取るとリディーにミネバのことを頼む。そして、バナージの目前にマリーダが現れ、激しい戦いの末クシャトリヤを破壊する。ユニコーンガンダムは、クシャトリヤのパイロットごとネェル・アーガマへと帰投した。そしてネェル・アーガマは、ラプラスの箱の謎を解くべくある調査へと向かった。

 今回は、すっかりバナージとマリーダの言葉の応酬に引き込まれた第3話でありました。「正しい戦いなんてない」っていうのはホントその通りだよねぇ…と頷きつつ、その一方で、こういう作品を作る人がいてそれを見る人がいてという状況を俯瞰で見た場合、これは何やら自虐めいた台詞にも思えちょっと切なくなったりもした台詞でありました。

 戦いに次ぐ戦いで、戦闘シーンの描写が長く、”これぞガンダム世界!”をひしひしと感じる映像でありました。メカの描き分けが巧みで、矢継ぎ早に変わる戦闘シーンでもそのシーンの主体となる機体を見分けることが出来、動く機体の配置やそれを捉えるカメラ目線などが滑らか且つ見やすい映像となっていて良かったです。

 登場する大人たちのひしめき合う都合によってストーリーが動くというのは「ガンダム」ならではでありますが、一旦戦う相手の捕虜となってほんの束の間でも交流があった後に脱出後に再び敵同士となって戦うというのは、何ともはや酷な展開でありますねぇ…。ストーリーの過程でこういうことが必要なのは分かるけれども、ニュータイプのような繊細で敏感な人間にとっては精神的にきっついことなんではなかろうか。それを胸の内に取り込んで目の前のことに対処できるバナージは、”根っこ”が丈夫な少年なのだろうと思う。何やら健気で切ない気持ちになる少年。

 ダグザ・マックール中佐の行動に涙。そして、ギルボア・サントにも。
記事編集 編集
episode 2
投稿日 : 2011/05/06 17:34
投稿者 久保田r
参照先
 ビスト財団の当主である父親の遺言としてユニコーンガンダムを授かったバナージは、ネェル・アーガマに救出される。そこへ、ネオ・ジオン軍が攻撃を仕掛けて来る。ネェル・アーガマは、「シナンジュ」と称される赤いモビルスーツの攻撃を受け、被害が甚大。ダグザ中佐は、戦闘を止めさせようと、ネェル・アーガマに収容していたミネバ・ザビを「捕虜にしている」とネオ・ジオンに交渉を持ちかけるも、逆にシナンジュのパイロットのフル・フロンタルに話の主導権を握られてしまう。バナージは、ミネバを守るため、そして戦争そのものを止めようとユニコーンガンダムで出撃。だが、戦闘終了間近に意識を失い、ネオ・ジオンに救出される。そしてネェル・アーガマは、ユニコーンガンダムを取り返す作戦を始動させた。

 「見せてもらおうか。連邦の新しいモビルスーツの性能とやらを」
 「当たらなければ、どうということはない」

 いや、もう。これらの台詞だけで満足なepisode 2かと(笑)。

 いやいや。もう少し先に引っ張るのかと思いきや、早くもフル・フロンタルが登場。そして、ミネバ・ザビの正体が明らかに。ミネバ様、良いですね。言葉遣い、会話のリードの仕方、凛とした表情、物怖じのない振る舞い。バナージが惹かれるのも頷けるというもの。

 フル・フロンタルは、まんまシャア。とはいえ、「今の私は器だ」と言う表現はクワトロっぽいし、これまでの作品に登場したシャアの振る舞いがそのまんまフル・フロンタルとなって表現されている。仮面を外した時に現れる顔と髪型は、「逆襲のシャア」の面影があるので、シャアが生きていたと思わせるに十分なキャラクターデザイン。でも「逆襲のシャア」から3年後ということは、シャアは結構な年齢な筈…。いやはやそのお齢で戦場で3倍の速さでモビルスーツを駆っているとしたら、凄いなぁ。

 ストーリーの展開は、主人公、バナージの行動をメインに進行。少年らしい屈託のない勘の良さで物事に首を突っ込み、言いたいことをぶつけ、新型モビルスーツを操って戦場に飛び出していく様は、「ガンダム」の主人公らしい振る舞い。ミネバの次にフル・フロンタルと会い、急激に未知の世界へと導かれていくバナージは、今後どのような成長を遂げるのか見所。
記事編集 編集
episodo 1「ユニコーンの日」
投稿日 : 2011/05/06 17:33
投稿者 久保田r
参照先
 作家の福井晴敏氏が雑誌「ガンダムエース」にて連載していた小説のOVA化。キャラクターデザインは、安彦良和氏。時代設定は、「シャアの反乱」いわゆる「逆襲のシャア」から3年後の世界。未だ球連邦とスペースノイドとの間には大きな溝が広がっており、水面下では政府要人が動いていた。戦争の引き金となる「ラプラスの箱」を巡り、再び戦いの火蓋が切って落とされる。

 作品の主人公の名は、バナージ・リンクス。アナハイム工専の学生で、この少年が作品タイトルを冠したモビルスーツ「ユニコーンガンダム」に乗り込むまでが描かれている。工業コロニー「インダストリアル7」にて授業を受けていたバナージは、ある時少女が落下する感覚を感じ取り、咄嗟に飛び出して手近にあった機体に乗り込んで少女を助ける。助けられた少女は、「戦争を止めるためにビスト財団の邸へ行く」と言い、バナージは少女を邸へと連れて行く。邸へ着いた後、バナージは一旦帰されるも、その後コロニー内でモビルスーツ戦が始まり、戦火をかいくぐって再び邸へと戻る。そこで目にしたものは、「ユニコーンガンダム」と「父」の姿であった。

 福井晴敏氏の書いた小説が基となっているためか、殊に繊細さと慎重さが全体に漂っている第1話(episodo 1)になっていると感じた。キャラクターの設定はもとより、他のシリーズの世界観ともバランスが取られた作りになっていると感じた。そのためか、「ガンダム」特有の唐突な出だしに於いても違和感なくストーリーに入り込んで見ることができた。民間人であった少年が、出会ったばかりのガンダムのパイロットになるという設定や、父親との関係もストーリーの中できちんと描かれてあり、この先も”ガンダム世界に於いての戦うことの意義”を感じることのできる作品になっていることと期待の持てる第1話(episodo 1)になっていたと思う。

 主人公のバナージの今後の成長に期待。そして、オードリーと名乗る「謎」の少女の今後の振る舞いにも期待。そして、二人を取り巻く大人たちの思惑と行動も。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -