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「風と木の詩 SANCTUS」
投稿日 : 2006/05/02 14:26
投稿者 久保田r
参照先
1987年11月6日 ポニーキャニオン

<スタッフ>
原作:竹宮恵子
監修:竹宮恵子
監督:安彦良和
絵コンテ:安彦良和
作画監督:神村幸子

<キャスト>
小原乃梨子/佐々木優子/榊原良子/塩沢兼人/小杉十郎太/速水奨/竹村拓/柏倉つとむ/西原孝子/向殿あさみ/水原りん/小粥ようこ/千葉耕市/西尾徳、他
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Re: 「風と木の詩 SANCTUS」
投稿日 : 2006/05/02 14:26
投稿者 久保田r
参照先
 60分のアニメーション。原作・竹宮恵子、監督・安彦良和という強力な組み合わせにより実現した作品。キャラ、学園の描写等、原作の雰囲気は大事に、静止画であった「風木」が安彦良和の手腕により動く「風木」へと変化した作品。

 絵コンテ、キャラデザイン等、絵の重要部分を安彦良和が担当しているので、キャラの動きに安彦らしさが表れている。漫画と違い、多くの人の手によってアニメは描かれるので、原作から立ち上るイメージを大切にしている人には、多少の違和感を覚えるかも知れない。しかし、学園の中や寮の部屋の中、学園を取り囲む森といった周囲の描写はかなり原作に近く描かれているので、全体的な動く「風木」を楽しむことは出来ると思う。

 惜しむらくは「声」で、キャスティングに若干の難があるように思う。セルジュの声の小原乃梨子は、キャリアのある上手い声優であることは承知しているが、キーが高いように思う。ジルベールの支えとなるべき人物の声なので、ジルベールよりも芯のしっかりとしたもう少し低い声の方が良かった。台詞の少ないジルベールの「行っちまえよ」という台詞の方が芯がしっかりとして聞こえたので、キャラの性格を反映する「声」については、もう少し熟考したキャスティングをして欲しかった。ドレン役の速水奨とロスマリネ役の榊原良子とオーギュ役の塩沢兼人は、ほぼイメージ通りだったと思う。若干、オーギュの台詞にしては熱い演技ではあったが。

 たった60分なので、長い原作のほんの触りしか描かれていない。セルジュとジルベールの衝撃の出会いを中心に、学園の様子とジルベールに惹かれてゆくセルジュについて描かれている。元々アニメーション化するには難しい作品であると思うので、これだけでも貴重な試みであったと思う。出来上がっている想像の世界をほんの少しだけ現実化してみた作品。それがこのアニメーション版だと思った。
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