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「たたかえ!キャシャーン」
投稿日 : 2001/12/06 03:18
投稿者 梶原正義
参照先
「たたかえ!キャシャーン/おれは新造人間」

作詩:竜の子プロダクション企画文芸部/作・編曲:菊池俊輔

言うまでもなくアニメシンガー「ささきいさお」の誕生となった記念すべきシングルである。当時「ガッチャマン」の「コンドルのジョー」の声をアテていた佐々木功氏がたまたま打ち上げパーティで「ガッチャマン」を酔狂で歌ったことで話が回って来たことや、名義は主人公「東鉄也」との案に佐々木氏が反対して、ひらがな名義になったなどのエピソードは有名である。
OPは「タイガーマスク」以来おなじみのウエスタン調の曲調を更にスピードアップさせた感じである。この曲では菊池楽曲に顕著となる「木琴乱れ打ち」「ホーンセクションによるレスポンス」「リフ、オブリガード&ユニゾンのパターン組み合わせのストリングス」がふんだんに使われている。この点、ラテン(特にキューバあたりのスウィングしないアフロ・アメリカン的リズム)へやや接近した。しかし、他方でこの怒涛の音の洪水の中ではもはやボーカルは不要だとさえ思える。要するに演奏だけで”ベタベタ”なのである。実際、菊池氏の楽曲にはインストも多く、その意味で菊池氏にとっては歌手は「歌詞を発音できる楽器」でしかなかったとも言える。実際、菊池氏は佐々木氏の起用には当初反対だったようだ(但し別の意味で)。
しかし、現実にはちょっとした変化が起きた。佐々木氏は前述の通り、当時は”声優”と思われていたために、”セリフ”を入れようということになった。そこで本来メロディで歌うはずだった「フ○ンダー〜!・・・」の部分を”セリフ”にすることになった。結果的にはメリハリがつき、これは正解だったと思う。何より、このことで佐々木氏を起用した意味が出た。ここに”アニメシンガー”「ささきいさお」が誕生したとも言える。
因みに当時アニソンといえば「子門真人」氏のイメージが強く、佐々木氏もその高音シャウトを参考にしたそうだ。しかし、実は同時に60年代日本でも大ヒットしたTV西部劇「ローハイド」の主題歌を歌った「フランキー・レイン」の歌声(近年では何故か育毛剤”不○林”のCMでも使用)も参考にしたということはご本人からお聞きしたが、あまり認知はされていないようだ。
上述のようにこの曲は菊池氏のウエスタン路線をいくものだけに、佐々木氏のアイデアは当を得たものといえるし、両者を聴き比べるたびに思わずニヤリとさせられる。
因みにEDも同じ路線の曲で、菊池氏自身はアニソンのEDをバラードで終わらせようとの考えはなかったことが伺える。うなりを上げるようなストリングスのアレンジに、殺到するアンドロ軍団のシーンが見事にシンクロしていた。
なお、OPはジャズアレンジで再録されたので、まぁ佐々木功さんのファンの方は機会があればご一聴を・・・^^;(上述の通り、この曲はスウィング"しない"んだが)
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