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「戦え!宇宙の王者」
投稿日 : 2001/12/14 01:40
投稿者 梶原正義
参照先
「戦え!宇宙の王者/もえる愛の星」

作詩:保富康午/作曲:菊池俊輔/編曲:森岡賢一郎

1975年夏の「東映まんがまつり」のプログラムとして公開された永井豪原作のアニメ映画「宇宙円盤大戦争」の主題歌である。
いわば「UFOロボ・グレンダイザー」のパイロット版的作品であるが、あくまで映画用のオリジナル作品として製作されたのでマジンガーシリーズとの直接の関係はなく、登場するメカのデザイン的な共通点もあまりなく、名前も「ガッタイガー」・・・そのまんまやんけ!武器も「ダブルハーケン」でなく「ニードルシャワー」である(弱そー!!)。
ただし、主役のデュークフリードの声を佐々木功氏が担当、いわば「ささきいさお」&「佐々木功」の独壇場だったのでファンの間では著名である。
今回は保富"ロマンちっく"康午氏と菊池俊輔氏の強力タッグである。
作品が当時流行のUFOものとロボットものを組み合わせた斬新な(笑)内容で、おまけに"白馬に乗った王子様の西洋おとぎ話"的な雰囲気をたたえた内容だけに、保富氏の詩も随分とロマンチックだ。そのせいかOPのメロディも菊池氏得意のマイナー路線なのだが、暗さや深刻さは無い。サビの部分の印象的な歌詞の盛り上げ方もドラマチックだ。ここへ来て菊池氏もこなれて来たか曲自体の構成にずいぶん緩急の差をつけてきた。とはいえ劇場用作品の主題歌という訳で、イントロからしてシンフォニックな感じに仕上げてある。おかげで全体的に雄大で流れるような作風へと完成しつつある印象だ。この辺りは、編曲を菊池氏本人ではなく森岡氏が専門に行っていることも大きな影響があるだろう。菊池氏ならもっと音を詰めただろう。そんなことを考えると、心なしかこれ以降菊池作品は作風が右往左往する気がする。
ささきいさお氏もずいぶん張り切って唄っている。メッセージ性の強い歌では特に声の伸びが冴える。もちろん主役の声も担当しているだけに声優「佐々木功」としての雄叫びもふんだんに挿入されている・・・ただし、アイデアが後付けのような感じだし、力も入り過ぎで、今現在純粋に歌として聴くにはややクドイ感じもある。
EDも随分と美しい曲。これも菊池氏には珍しいか? 甘口でシンフォニックだ。曲だけ聴けば少女マンガの主題歌かと思う位だ。そういう訳かどうかは知らないが、「グレンダイザー」では堀江美都子さんにスウィッチして「小さな愛の歌」という挿入歌として蘇っている。
とはいえ、ここでのささきいさお氏のボーカルも艶があって色っぽい。決して劣ることはない。
ただ、グレンダイザーを含めこの辺の歌を佐々木功氏は今一つ思い入れをもっていないようだ。その辺の理由は語られないが、何となく分かるような気もするし、また私も分かるような歳にはなった。
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