作詩/作曲：ささきいさお/編曲：横山菁児

これも「さらば友よ」と同様、元々は『テレビオリジナルサウンドトラック盤/科学忍者隊ガッチャマン』に新曲として収録されたものだが、後にラジオドラマ『科学忍者隊ガッチャマン』でも使用されたのでより有名になった。
この曲も"ささきいさお"氏の作詩/作曲であって、氏の思い入れの強い曲として絶対に外せないものである。
歌詞の内容は、ジョーと健の友情を歌い上げたものだが、同時に佐々木功氏のそれまでの人生を振り返ってその心境も重ね合わせたものと言えるだろう。その意味で「さらば友よ」よりも外に向けたメッセージ性が強いものとなっているように思える。
氏の経歴の詳しいことは避けるが、周囲に持ち上げられる形でアイドルとなって成功しながらも、あっという間にブームが去り、初めて自分の足で立ち始めてから苦難の道のりがあっての歌詞の内容だろう。もちろん、本当に自分の足で立つことが出来て、そう言えるだけの余裕が生まれたことも付け加えなくてはなるまい。
アレンジは「さらば友よ」と同様に横山菁児。ともすればメッセージだけで終わりそうな曲をまたしてもクラシカルかつアシッドな感じで聞き応えのあるものに仕上げている。
惜しむらくは、佐々木功氏の思い入れが強すぎて、洗練されたアレンジと伴奏のかみ合いが今一つであること。曲が"コトバ"の響きを十分には乗せきれていない点が気にはなるが、初めての作詩/作曲であるという点からすれば十二分に次第点であり、プロ中のプロの大家の作曲家と比べること時代無粋であるし、比べられてしまうこと自体が不幸と言うべきだろうか。また、いかにも時代を感じさせるラテンパーカッションの音も今となってはちょっと古臭い印象もある。
酸いも甘いも噛み分けた今の佐々木功氏にこそ歌って頂ければ、いい感じで熟成されるんじゃないかと思いますが・・・^^。

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