「ヒューマンスパイス」半沢克夫
投稿日 | : 2005/06/27 13:46 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
1989年2月1日 (株)講談社
JT(日本たばこ産業株式会社)の広告の一環として撮られた写真集。
半沢克夫は、好きな写真家の一人で、ある日書店でバッタリ彼の写真集と出会ってから惹き付けられた。特に人物写真が好きで、彼の撮る人物写真には、”生きている”という力が写真を通して伝わって来る。
この写真集は、主に人物写真が中心。JTの広告の一環なので、煙草を吸う人物の写真があるが、おおよそ広告という枠に収まり切れなかった写真たちが集められているので、仕事を通して半沢克夫が出会った人たちの写真が収められている。彼が旅をしたのは、アメリカ南部。およそ5000kmの旅の途中で出会った人々を撮影し、レンズを通して彼らの表情を伝えている。
夫婦の写真、親子の写真、お年寄りの写真、街角のスナップ、青年…。半沢克夫が出会った様々なアメリカ人の素顔が白黒写真として収められている。写真の横に付けられた一言のコメントが被写体となった人物のものなのかコピーなのかは分からないが、味わい深いコメントがその人物の半生を窺わていせる。人に歴史ありの一瞬を撮影した写真集。