トップページ > 記事閲覧 
「性の日本史」 中江克己
投稿日 : 2007/04/27 16:34
投稿者 久保田r
参照先
1995年5月25日 河出書房新社 河出文庫

 文字通り日本史を性のエピソードで辿っている本。日本の最初の男女、イザナギとイザナミが初めて性交を行った原始の時代から、奈良時代、平安・鎌倉時代、室町・戦国時代と経て、江戸時代までが記されている。その後の時代については触れていない。

 20世紀後半に生まれた自分から見ると、この本に記されている事柄は、本当にこ日本であったことなのかと目を疑うような事が多い。古代であればあるほど、性は奔放で神聖なものとされており、子を産む女性を主体としていたことが明らか。どのようにして子が生されるのかが分からなかった時代ゆえに、命の誕生を神秘なものとして神の力を感じていたことが分かる。

 本に登場する有名人は、小野小町や紀貫之、和泉式部、紫式部、吉田兼好、一休宗純、武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などなど。その時代の背景と共に有名人の性のエピソードを読むことができる。他に、浮気や嫉妬、不倫、性の教科書を書いた宮中医師、両刀使い、湯女風呂、夜鷹、梅毒などなど、性を巡って起こる様々な出来事についても記されている。いつの時代においても性は万人の興味の的。今と違い、医学が発展していなかった昔の性は、現代では思いもよらない方法などがとられている。日本の性の歴史を覗くことができる本。

記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -