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「世界の日本人ジョーク集」 早坂隆
投稿日 : 2006/09/07 15:03
投稿者 久保田r
参照先
2006年1月10日 中央公論新社 中公新書ラクレ
イラスト:つだゆみ

 日本及び日本人がネタになっている世界のジョーク集。単なるジョークの羅列ではなく、何故そのジョークが生まれたかという解説が付いているので、世界に於ける日本の立場ついての社会勉強にもなる。作者は、世界のあちらこちらに行ったことのある国際人なので、より真実味がある。笑いで見る外国から見た日本。それを知るに相応しい一冊。

 カテゴリは「ハイテク」「金持ち」「勤勉」「日本人的アイデンティティ」「神秘の国」「歴史・政治・外交」「世界で活躍する日本人アスリート」「新たなるニッポン像」に分けられている。どのカテゴリも頷ける内容ばかりで、特に最後の3つは、現在進行形で捉えることの出来る内容。最後の「新たなるニッポン像」は、日本が生んだマンガ・アニメに関してのジョーク集で、世界各地に広まっている日本のマンガ・アニメの勢いを示すもの。この中の「電球ジョーク」が、端的に日本を言い表している。

     問い:切れてしまった電球を新しいものに取り替えるのに、何人の日本人が必要だろうか?
     答え:三人。一人がその電球を替え、一人がその姿をマンガにし、一人がそれをアニメにする。

 言い得て妙。日本のマンガ・アニメはファンタジーから日常的なことまであらゆるジャンルを表現し得るので、このジョーク(例え)は当たっていると思う。この「電球ジョーク」は、多くのカテゴリで登場する。例えば「金持ち」では、

     問い:切れてしまった電球を新しいものに取り替えるのに、何人の日本人ビジネスマンが必要だろうか?
     答え:三人。一人がその電球が日本製であるかを確かめ、一人が電球を交換し、一人が古い電球を輸出する。

 という具合。ジョークは得てしてエスニックなものが多いので、これを不愉快に思う人もいるかも知れないが、国内にいては分からなかった世界の中の日本について知ることが出来るので軽い気持ちで聞くことが寛容だと思う。そして、この本で得たジョークを外国で披露してみるのも一興かと。
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