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「画面の告白」 甲斐よしひろ
投稿日 : 2010/06/08 16:33
投稿者 久保田r
参照先
2009年3月11日 (株)日刊スポーツ出版社

 一言で紹介すると”甲斐よしひろによる映画・テレビレビュー本”。映画レビューは、「週刊宝石」にて「シネマアウトロー日記」というタイトルで2000年10月5日号〜2001年2月8日号まで掲載された分。テレビレビューは、「日刊スポーツ」(首都圏版など)にて「KAI感!」というタイトルで2007年11月17日〜2008年8月30日まで隔週掲載された分。いずれも加筆・修正、新規原稿を加えて再構成した内容。

 甲斐よしひろさんは、物心つく前から一家揃って毎週のように映画館に行って映画を観て育ったというかなりの映画通。国内外の監督、役者に詳しく、そして女優好き(笑)。自分の歌う歌詞にセクシー女優の名前を入れたり、その昔DJを務めていたラジオ番組では、女優さんがゲストの時にはテンション高くトークをしていたのを覚えている。

 そのため自分なりのこだわりと鑑賞術の持ち主。本書でレビューしている映画作品は、「チャーリーズ・エンジェル」「三文役者」「ホワット・ライズ・ビニーズ」「ゴッド・アンド・モンスター」「インビジブル」「スペース・カウボーイ」「ファイナル・デスティネーション」「シックスティナイン」「ペイ・フォワード(可能の王国)」「パトリオット」「キッド」「クリミナル・ラヴァーズ」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「タイタス」「いつまでも二人で」「二人の男とひとりの女」の16本。

 テレビレビューは、「テレビ鑑賞術」「ニッパチ生まれ」「SP」「列島縦断 鉄道12000キロ〜最長片道切符の旅」「BSニュース」「箱根駅伝」「フルスイング」「TEN STORIES 2」「スーパーナチュラル」「バラエティー生活笑百科」「日韓ワールドカップ」「シアトルマリナーズ」「SMAP×SMAP」「情熱大陸」「ザ・イロモネア」「キミ犯人じゃないよね?」「ユーロ2008」「はなまるマーケット」「魔王」「北京五輪」の20本+番外編「緒形拳」。というラインナップ。

 甲斐さんが選んだ16本の映画の中で私が見ているのはたったの1本(笑)(「スペース・カウボーイ」)。これほどまでに趣味が合わないものかと愕然としたけれども、映画の選択に関しては誰しも好みとこだわりがあると思うし、ましてや私は天の邪鬼なところがあり、ジブリ作品は見ないわ、殊更宣伝費をかけまくったおかげで興行成績が上位になったような作品は、たまには見たいものがあったりするけれどほとんどと言っていいほど見ないタイプなので、タイトルは知っていても実際に見たことのない作品の方が多かったりする。それに甲斐さんは、雑誌掲載を意識しての選択であるかと思うので、ここに挙げた16本の映画は、甲斐さんが観ている映画のほんの一部分であろうかと思う。「素」の甲斐さんは、本当はどういう映画が好きなのかは謎。

 テレビレビューについては、スポーツ好きの甲斐さんらしく、サッカー、野球を始めスポーツに関する話題が多く、続いてバラエティ番組やドラマなどについて感じたことを記している。途中にソロアルバムのプロモーションを挟みつつ(「TEN STORIES 2」)。

 全体的には流れるようにサラっと読むことのできる内容。小難しい評論や文章表現などはなく、古いギャグを織り交ぜながら(笑)、親しみやすく読みやすく、独自の感性に沿って書かれている。お気に入りのものへの惜しみない愛情が感じられる甲斐さんならではのレビュー本。

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