2008年8月18日　PHP文庫

＜登場武将＞
織田信長／伊達政宗／前田慶次／松永久秀／北条早雲／斎藤道三／尼子経久／毛利元就／鍋島直茂／本多忠勝／真田昌幸／山県昌景／島津義弘／前田利家／仙石久秀／加藤清正／福島正則／滝川一益／池田恒興／加藤嘉明／蜂須賀小六／吉川元春／立花道雪／立花宗茂／後藤又兵衛／井伊直政／榊原康政／服部半蔵／黒田長政／高坂昌信／佐久間信盛／佐久間盛政／丹羽長秀／金森長近／九鬼嘉隆／稲葉一鉄／脇坂安治／真田幸隆／木曽義昌／柿崎景家／上杉謙信／直江兼続／石田三成／真田幸村／山中鹿介／大谷吉継／浅井長政／山内一豊／森蘭丸／高山右近／馬場信房／仁科盛信／内藤昌豊／鳥居元忠／小西行長／真田信之／佐竹義重／木村重成／竹中半兵衛／黒田官兵衛／山本勘介／片倉小十郎／島左近／蒲生氏郷／豊臣秀長／細川藤孝／細川忠興／浅野長政／本多正信／藤堂高虎／小早川隆景／堀秀政／宇佐美定満／酒井忠次／石川数正／安国寺恵瓊／太原雪斎／武田信玄／豊臣秀吉／徳川家康／長曾我部元親／北条氏康／本願寺顕如／島津義久／大友宗麟／龍造寺隆信／三好長慶／陶晴賢／宇喜多直家／最上義光／明智光秀／今川義元／柴田勝家／朝倉義景／荒木村重／足利義昭／毛利輝元／小早川秀秋／筒井順慶／佐竹義宣／宇喜多秀家／村上武吉／結城秀康／足利義輝／大内義隆／清水宗治／斎藤義龍／波多野秀治／雑賀孫市／竹田勝頼／小山田信茂／穴山梅雪／里見義堯／北条氏政／織田信忠

＜コラム＞
洒落者たちのファッションショー／合戦での戦い方／義を貫いた気高き女性たち／八つの基本陣形／家紋に秘められた真の意味とは？／戦国五大合戦

戦国歴史年表／参考文献

イラストレーター：仙田聡

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　戦国武将117人を紹介している本。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をはじめ、上杉謙信、伊達政宗、真田幸村、毛利元就、武田信玄、直江兼続などなど…大河ドラマなどのドラマで一度は耳にしたことがあるであろう武将たちの”伝記”が一人あたり4〜1ページに渡って記されている。

　構成は、六つの章に分けられてあり、第一章「既成概念を打ち破った婆娑羅武将たち」第二章「武に正義を求めた猛将たち」第三章「誠を貫いた義将たち」第四章「比類なき頭脳で主君を支えた智将たち」第五章「覇権を争った戦略家武将たち」第六章「時代の流れに呑み込まれた哀将たち」の六つのカテゴリーに117人の武将たちが分けられて紹介されている。先に挙げた人物を例に紹介すると、織田信長と伊達政宗と毛利元就は第一章に、豊臣秀吉と徳川家康と武田信玄は第五章に、真田幸村と直江兼続は第三章にて紹介されている。

　一人あたりの紹介が多くて4ページ、少なくて1ページなので、くどくどとした説明文がなく、出生と没した経緯とその間の主なエピソードといったものがあっさりと記されているだけなので、わりとスラスラと頁を捲ることができたが、本のタイトル通りに”よくわかった”かと問われれば、実は一度読んだだけでは頭に入り切りませんでした…というのが本音の感想。私はもともと人の名前を覚えるのが苦手で一度名前を目にしただけでは頭に入らないし、また歴史も得意ではないので、紹介されている武将が戦国時代のどのタイミングでどう活躍したのかといったことが、頭の中で相関関係図として描くことができないため、ただただ書いてある文章を前から順に読んで終えたが、それだけでも117人の武将のミニ伝記を読み終えた後、戦国時代というのはかくも男の野心が日本中に渦巻いていた苛烈な時代だったのか、という思いを改めて抱いた。そのような時代に名を馳せたからこそ時を経た現代に於いてもその名が轟いているわけだが、戦いに明け暮れていた時代のことを思うと、戦いに振り回された民の苦労が思いやられ、少しばかり胸が切なくなった。

　この本は、ゲームで戦国時代と武将に興味を持ち始めた我が家の中学生の長男のために買った。長男が読んだ後に私が読んだのだが、所々に難しい語句が登場し、辞書がなくては意味がわからない箇所があり、こういう語句を用いるところが歴史のかっこよさなのか…と思いながら辞書を引きつつ読了した。各武将を描いたドラマチック風味なイラストが美麗。今にも動きだしそうな声までも聞こえてきそうな迫力のある肖像画が多数描かれている。このイラストがあるおかげで最後まで飽きずに読むことができたと言っても過言ではない。

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