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「日本鉄道旅行地図帳/東日本大震災の記録」
投稿日 : 2011/10/25 16:30
投稿者 久保田r
参照先
2011年8月24日 新潮社

 「日本鉄道旅行地図帳」は、日本各地の今と昔の鉄道と駅の地図をカラーで見やすく記している地図帳で全12号あるシリーズもの。今号は、東日本大震災によって大きな打撃を受けた鉄道震災地図が被災記録とともに記されている。

 東日本大震災で鉄道を始めとする交通機関が大打撃を被ったことは、報道などで見聞きして知ってはいたものの、情報を整理した地図の上で改めて当時の被災状況を写真つきで確認すると、その甚大な規模の被害の実情に、胸が痛む思いを味わうリアルな地図帳となっている。

 地図の上には、震度5以上の震度サークルが記されてあり、併せて地震発生時の列車の停車位置が記されている。それと併せて津波の浸水範囲と津波の高さも記されてあり、かつて今まで一度も見たことがない地図帳が誌面に展開されてあり、非常に興味深く思ったのと同時にこれらの詳細な記録は、忘れてはならない後の時代に伝えるべき記録であると感じた。

 この冊子で初めて石油輸送列車の写真を見た。当時石油などの燃料が乏しく、石油の到着を一日千秋の思いで待ちわびていたのを思い出した。私の住む岩手県内陸部は、現在は地震前と変わらぬ環境が戻っているが、津波の被害が甚大だった沿岸部では、今でも多量の瓦礫の片付けに追われている。三陸鉄道は寸断され、復旧の目処が立っていない状況。果たして以前と同じような姿に全線が復旧するのだろうか・・・と思ってしまうほど、誌面に載っている沿岸部の被害写真にはすさまじいものが多い。

 冊子には、大震災と鉄道の3月〜4月の主な出来事と首都圏運転再開時系列表が載っており、大震災で東日本の鉄道が大混乱した様子をデータとして見ることができる。我が家には、シリーズ全12冊がそろっているので、第2号の東北の鉄道地図と見比べてみようと思う。

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