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「エンサイクロペディア銀河英雄伝説」
投稿日 : 2002/03/31 23:32
投稿者 久保田r
参照先
1992年7月31日 (株)徳間書店
※収録内容「大人名辞典」「銀河メカニック列伝」「大年表」

 『銀英伝』にはまってまもなくこの本の存在を知り、すぐに書店へ買いに走った時は既に遅く、「再版の予定なし。入荷出来ません」の時期で、それから地元の古本屋を巡って探したのだが見つからず、欲しいけれど手に入らない状態のまま過ごしていたある日、ひょっこりとインターネットの古本屋さんで見つかり、やっとの思いで手に入れることが出来た、私にとってはとても手間のかかった幻の一品。(やりとりをした古本屋さんが対応の素早い本屋さんで、尚且つ本が綺麗な状態で傷がつかないように丁寧に梱包をして送ってくれた。気持ちの良いやりとりというのは、とても清々しい)
 ということで、中身のご紹介。
 先ずは、開けてすぐの「銀河大マップ」に感動。『銀英伝』というのは、たくさんの星が舞台になるのだが、その星に行くまでの過程というのがドラマに組み込まれていないので、まるで広大な銀河を自分の家の庭先を闊歩するような早さで話が展開して行くので、各話の舞台になっている星というのは一体どのようなところに位置しているのであろう、と、漠然と不思議に思っていた私には、このマップの存在はとても感動だった。カラーで、イラスト・構成は、長谷川正治氏。
 続いては、目玉の「大人名辞典」。帝国、同盟、フェザーン、地球教のキャラクターが五十音順に収められている。主役級キャラはもちろんのこと、名もなき兵士から脇キャラまで説明がついているので、キャラクターファンにはたまらない辞典となっている。とにかく『銀英伝』は、キャラの数が半端ではないので、主なキャラに絵がついているのは嬉しいし、ありがたい。絵は、コミックスを描いた道原かつみさんの絵。人名辞典の最後を飾っているのは、原作者の田中芳樹氏。田中氏の前にオーベルシュタインの飼っていた犬が入っている辺りがかわいい。
 人名辞典の後は、「銀河メカニック列伝」。笠原彰氏の画に一つ一つ丁寧に説明がついている。メカニックに混じって、ティーポットや防虫スプレー「敵機はかませろ!」の説明が入っているのは愛嬌。
 最後は、「大年表」。地球統一政府が成立の年から始まって、ラインハルトが死ぬ日までを、帝国、同盟、フェザーンの3つに区切って日付入りで年表が刻まれている。各会戦の名前と戦闘の大まかな流れが書いてあるので、便利な年表となっている。
 『銀英伝』は、今尚多くのファンの心を捉えている素晴らしい作品。キャラも艦艇も話の歴史も厚く、大変な物語であるけれど、その大変さがファンを引き付ける魅力となっているように思う。この「エンサイクロペディア」は、その大変な『銀英伝』世界を歩く際の心強い味方である。
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新訂エンサイクロペディア「銀河英雄伝説」 監修:らいとすたっふ
投稿日 : 2002/04/17 22:17
投稿者 Excalibur
参照先
先にハードカバーで刊行された『エンサイクロペディア銀河英雄伝説』(らいとすたっふ:編著)を、トクマノベルズに収録。
――だと思っている人は多いけれども、実は内容はかなり違う。
先ず「人名辞典」に特化して、ハードカバー版にあった年表やメカニック列伝を割愛したのに始まり、その「人名辞典」に新たにOVAキャラクターを追加。併せて挿絵が全てアニメのキャラ設定書からのものに差替えられた。また、この各キャラクターに対する記述もほぼ全面的に書き改められているのである。ここまでくれば、全くの「別物」として扱っても差し支えないだろう。欄外に注釈を付け加え文章もこなれているなど、読み物としての質は上がっている。
反面、年表や口絵の「銀河大MAP」がなくなったことによって、『銀英伝』という作品をトータルで俯瞰する楽しみが減じてしまったのは残念である。また、OVAキャラクターの紹介はいかにも中途半端であり、また設定画を使うなどアニメ版寄りの構成を試みるならば、せめて声の出演者を併記するくらいのフォローも欲しい。アニメ誌の老舗「アニメージュ」を抱える出版社にしては、アニメ版の資料価値が低いのは何ゆえだろうか。
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