映画のみならず、コミック、小説、ゲーム・・・と膨張を続ける『スター・ウォーズ』世界のガイドブック。これらの作品のなかには日本では未翻訳・未紹介の作品も多く、また映画以外の『スター・ウォーズ』にも興味あるんだけどどんなお話なの？という人にお勧めのダイジェスト版。欲を言えば人名辞典や用語辞典が欲しいところだが、それだけで１冊出来てしまうだろうから、それは別の機会に期待したい。
本書は＜エンドアの戦い＞（『ジェダイの復讐』）から２１年後に、新共和国がまとめた歴史書という想定で構成され、その年代は＜ヤヴィンの戦い＞（『新たなる希望』）を基準年としてその何年前（ＢＢＹ―Ｂｅｆｏｒｅ　ｔｈｅ　Ｂａｔｔｌｅ　ｏｆ　Ｙａｖｉｎ）、何年後（ＡＢＹ―Ａｆｔｅｒ　ｔｈｅ　Ｂａｔｔｌｅ　ｏｆ　Ｙａｖｉｎ）という形で表記されている。これは他の書籍などでも共通のルールで、例を挙げると『エピソード１』は３２ＢＢＹ（『新たなる希望』の３２年前）、『エピソード２』は２２ＢＢＹ、『ジェダイの復讐』は４ＡＢＹ（『新たなる希望』の４年後）、＜スローン３部作＞は９ＡＢＹとなる。
約５０００年前のシスの出現から、それに続く＜ハイパースペース大戦＞、更には４０００年前の＜シス大戦＞・・・と記されてゆき、最後は現在刊行中の＜ニュー・ジェダイ・オーダー＞シリーズ直前までが綴られているが、肝心要の帝国の成立過程などは省かれている。勿論これは新＜三部作＞でこれから描かれていく部分なのだから当然といえば当然だが（ちなみに原書が発売されたのは、映画『エピソード１』公開の１年後）、皇帝統治下の帝国では歴史の改竄や削除が行われていたためというエクスキューズが付けられているのが面白い。

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