「アニメジェネレーション/ヤマトからガンダムへのアニメ文化論」 井上静
投稿日 | : 2004/02/04 21:58 |
投稿者 | : Excalibur |
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題名とは違って、まるごと一冊「ヤマト」本である。映画版『海底軍艦』や『スター・トレック』との対比で「ヤマト」を語るというのは、今までありそうでなかった論点。また『さらば』よりも『ヤマト2』を評価、『新たなる旅立ち』や『永遠に』『ヤマト3』は否定しながらも『完結編』を肯定しているという著者のスタンスは斬新。単純に西崎義展や松本零士批判を展開しない点も好感が持てる。また『宇宙空母ブルーノア』や『オーディーン』、『YAMATO2520』にも極々僅かながら触れられているのも嬉しい。
誤字や細かいデータのミスなど散見されるのが惜しいが、リアルタイムであのムーブメントを体験した世代には読み応えあり。
社会批評社 2004.1.30 第1刷発行