「氷の微笑」がヒットしていたので、それに便乗して公開されたと思しいシャロン・ストーンの出演作。
主演はクリストファー・ライデルとアナ・トレント、監督はハビエル・エロリエータ。
1989年製作のスペイン映画。

闘牛士を目指す青年の栄光と挫折を描いた作品で、シャロン・ストーンは主人公を誘惑する金持ちの貴族の娘。
やがて青年（とその妻を含む家族）を破滅させ、間接的に主人公を死に至らしめるという役どころ。
「氷の微笑」で稀代の悪女を演じていただけに、そのパブリックイメージそのままといったところだ。

シャロン・ストーンのヌード目当てで劇場に足を運んだ程度だったので何の予備知識も持っていなかったのだが、聞けば1922年、1941年に続く三度目の映画化作品とのこと。
思わぬ拾い物といったところで、全編を彩る音楽の良さもあって1時間50分が楽に見られた。

ちなみにこの作品の配給はウエストケープ・コーポレーション。
本来はＪＡＶＮ（ジャパン・オーディオ・ビジュアル・ネットワーク）の担当だったのだろうが、倒産してしまったので仕方ない。
しかし最初に出る日本語タイトルに併記されてる配給会社欄にしっかりと「西崎義展」の名前が。
どこまでも自己顕示欲の強い人だ。

（1992/7/17　於：新宿ピカデリー２）

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