監督：ジョエル・シュマッカー
脚本：ジェイソン・リッチマン／マイケル・ブラウニング
原案：ゲリー・グッドマン／デヴィッド・ヒメルスタイン
製作：ジェリー・ブラッカイマー／マイク・ステンソン
製作総指揮：チャド・オーマン／クレイトン・タウンゼント／ラリー・シンプソン／ゲリー・グッドマン
音楽：トレバー・ラビン

アンソニー・ホプキンス／クリス・ロック／ガブリエル・マクト
ピーター・ストーメア／ジョン・スラッテリー／ガルセル・ビュヴァイス＝ナイロン
ケリー・ワシントン／マシュー・マーシュ／ブルック・スミス

2002年

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予告編やＴＶスポットのおかげで、この作品は旧ソ連から消えた核弾頭を巡ってのハイテクを駆使したポリティカル・サスペンスだと思っている人は多いだろう、丁度最近公開された『トータル・フィアーズ』のような。また、「主演：アンソニー・ホプキンス」と聞いて「おいおいアクション物だろ？大丈夫かよ」と心配した人も少なくないはず。――でも、全く問題ナシ。
先ず、実質的な主人公はクリス・ロックなんである。確かにビリングはホプキンスが上だし、日本じゃ知名度がイマイチ（有名なのは『リーサル・ウェポン４』かな）なせいかホプキンスの単独主演扱いになっているが、実際に映画を引っ張っているのはこのクリス・ロックの方。この２人がコンビを組んで大活躍するバディ・ムービー（コンビ物）なのだ。そしてシリアスなストーリー展開の中にあって、本業（？）はコメディアンのクリス・ロックの持ち味が活かされ、深刻になり過ぎない壮快感とテンポを作品に与えている。加えて御ん歳６５になろうとするホプキンスも、実に軽快なアクションを披露。若い頃には『八点鐘が鳴るとき』などへの出演歴もあるとはいえ、あまりアクション物のイメージがないだけにこれは意外な好演。
というわけで、とりあえず二時間、充分に楽しめる娯楽作品には成得ている。当然ながらリアリティーだとか深みだとか、そういったモノを期待してはイケナイ。

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