英雄-HERO-
投稿日 | : 2003/09/13 15:36 |
投稿者 | : F20! |
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ようやっと見ることができました。
予告では華麗な映像と迫り来る矢が印象的なこの作品。
まず最初に映像が綺麗です。
中国の剣舞とCGを組み合わせた動きの華麗さと、
黒・赤・黄・青・緑・白そして黒と原色が作り出す映像美に圧倒されました。
香港の誇るワイヤーアクションとCGの融合は巷のマトリックスも目じゃないのではないでしょうか?
ジェット・リーは昔から「少林寺」シリーズで活躍しておりますが、
実際に中国武術をマスターし、武術大会で優勝するほどの腕前で、その剣技は見事です。
作中の闘いのシーンを冷静に見ると、んなバカな?、っていう動きが多々見られますが、
そんなことを忘れさせられるほどに動きが美しいです。
あの矢が沢山飛んでくるシーンは最後です。
はじめは荘厳に物語が始まり、剣舞に酔いしれ、映像の美しさに圧倒され、最後は切なくなる感じです。
物語は後の始皇帝となる秦王のもとに一人の剣士無名(ジェット・リー)が参上し、
秦王を狙う暗殺者三人を討ち取った褒美として、
秦王の元に謁見することを許されることから始まる。
秦王の前では何人も100歩以内には近づけないが、
その無名が経緯を語るたびに褒美として少しずつ秦王に近づく事が許されていく。
一人目、長空を倒したことで10歩
二人目、三人目の残剣と飛雪を倒したことでまた10歩
そして無名が秦王に10歩の所までたどり着いた時、
しかし残剣と飛雪が色恋沙汰の果てに倒されたと聞いた秦王は、
以前、秦王をたった二人で暗殺に来たこの二人が、
色恋沙汰の果てに無名に敗れたと思えず、
無名の言葉に偽りを感じ取り、無名も暗殺者であることを見抜いてしまった。
無名は顔色を変えずに真実を語り出す。
無名は「十歩必殺」という剣技を駆使する使い手で、
秦王と謁見して10歩まで近づける機会を狙っていたのである。
そして無名は三人の暗殺者との間にあった経緯を語るのだった。
と、こんな感じなんですが、秦王は暗殺されません。
後の始皇帝ですからね。
では、なぜ10歩まで近づけたのに暗殺しなかったのか?
三人の暗殺者はなぜ無名に倒されたのか?
この結末は実際に見てください。
ワタシ的には見て損はなかったと思います。
ま、リーリンチェイ好きだし。あ、ジェットリーの本名ね。
「芸術映画」
投稿日 | : 2003/11/05 21:00 |
投稿者 | : Excalibur |
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ジェット・リーやドニー・イェンといった「本物」は言うに及ばず、トニー・レオンをはじめとする他の出演陣が見せる動き――武術、剣技というよりも舞踊と呼ぶに相応しい――の美しさ。この作品には、先ず第一にアクション映画としての魅力がある。そして原色を大胆に使い、ロケを駆使して静と動を対比させた色彩の美しさ(水の使い方が効果的)が、単なるアクション映画ではない魅力をこの作品に付け加えている。さらに、語られてゆく登場人物たちの生き様。それらが見事に合わさったこの映画を表現するならば、これは「芸術映画」ということに尽きると思う。
時にマンガチックに見えるアクロバティックな動きや独特のケレンミなど、香港映画特有の要素を受付けない人にはとてつもない駄作に思えてしまうだろうが、見る者にとっては「至福の時」とも言える瞬間を共有出来る映画なのだ。
作品データ
投稿日 | : 2003/11/05 20:59 |
投稿者 | : Excalibur |
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監督:チャン・イーモウ
脚本:リー・フェン/チャン・イーモウ/ワン・ビン
原案:チャン・イーモウ/リー・フェン/ワン・ビン
音楽:タン・ドゥン
製作:ビル・コン/チャン・イーモウ
製作総指揮:ドー・ショウファン/チャン・ウェイピン
共同製作:チャン・ジェンイェン
ライン・プロデューサー:フィリップ・リー
ジェット・リー/トニー・レオン/マギー・チャン
チャン・ツィイー/チェン・ダミオン/ドニー・イェン
2002年
ちょっとだけ反論
投稿日 | : 2003/09/21 16:11 |
投稿者 | : F20! |
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>精神の中で闘ったってなんのこと?
達人になると対峙しただけで闘っているような状態になり、
一瞬の中で雌雄を決するといいます。
なるほど〜と思いましたよ。
>ラスト、血の付いてない門というのも「なにそれ?」って感じでした。
ワタシ的には血はなくても、と思いました。
人型に抜けているだけで良いと思いますが。
あとは目が肥えている人は見るとこが違うなぁ、と。
そういう見方もあるんだなぁ、と勉強になりますた。
ネタバレ感想です
投稿日 | : 2003/09/16 22:53 |
投稿者 | : みずよ |
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私はダメでしたこの映画。
雨の中、囲碁するわけないでしょう!に始まり、精神の中で闘ったってなんのこと?とか。
赤の時点で、そんな安っぽい嫉妬劇は見たくなかったなと、シラケてしまいました。
で、私の緊張の糸をぷっつり切ってしまったのは湖面のシーンです。
恋人たちが夕日の浜辺で追いかけごっこするのを連想してしまい、笑いがこらえられませんでした。
風景や、ぽちゃっと剣が水中に差し入れられるシーンはとても美しかったのですが。
王との謁見での炎の揺れもわざとらしくてイヤでした。
すごく王らしい感じだったのに、残念です。
ラスト、血の付いてない門というのも「なにそれ?」って感じでした。
期待していた服装も、色分けした効果がなかったように思います。
原色の服装なんて、もうはじめからウソっぽい。
とくに黄色の落葉が赤くなるシーンは意図的すぎてムカつきました。
侍女はかわいかったです。
でもダンナさまには侍女がいるのに、お嬢さまに下男がないのはなぜだったんだろう。