「ブギーポップは笑わない」
投稿日 | : 2000/12/16 23:11 |
投稿者 | : Excalibur |
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ある高校で女生徒の連続失踪事件が起こっていた。そしてそれは「ブギーポップ」という死神の仕業だと言う噂が広まるのだが・・・・?
生徒一人一人のエピソードを時系列を無視した形で展開させ、ラストでそれを収斂させるという構成で、丁度クエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』みたいな感じ。初めは色々なことがバラバラに起きるために分かりづらいが、これがラストに向けてパズルがはまっていくが如く明らかになっていくのが快感・・・・のハズだったのだろうが、個々のエピソードにメリハリがないので散漫な印象を与えるだけ。特に主人公である宮下藤花と、その別人格であるヒーロー、ブギーポップが全体の中で埋没してしまっているのが残念。登場人物が多すぎて未消化なせいもあるだろう。演じている吉野紗香も可愛らしいのだが、それだけ。せっかくの素材も活かしきれていない。もう少し藤花とブギーポップの演じ分けを楽しみたかったところだ。また、ファンの方にはウルトラマンアグルこと高野八誠がポイントとなる役で出演しているのも、要チェックか。
未読の原作でも同様の構成のようだが、小説という分野ではその試みは成功しているのだろうか?
TVアニメ版でも使用されているスガシカオの唄う主題歌が耳に残る。
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