「ネメシス/S.T.X」
投稿日 | : 2003/11/10 21:46 |
投稿者 | : Excalibur |
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長年敵対関係にあったロミュランに政変が起こり、和平を申し出てきた。艦隊司令部の命を受け、ロミュランへと向かうエンタープライズ。そこで彼らを出迎えた新たな執政官シンゾンは、実はピカード艦長のクローンだった。はたしてシンゾンの真の目的は何か?
いきなりライカー副長とディアナとの結婚式で幕を開ける本作は、劇場版『スター・トレック』の10本目(サブタイトルの『S.T.X』は『STAR TREK X』の略だが、これではわからないよね)。セカンド・シリーズである『新スター・トレック(ネクスト・ジェネレーション)』のメンバーに交替してからも4作目なので、ある程度キャラクターやシチュエーションを押えておかないと、さっぱりわからないんじゃなかろうか。
本来ならきちんと説明(&宣伝)すべきとは思うけど、『スター・トレック』という名前が興行的には何のメリットももたらさないとあっては、知らないで見に来ちゃいました〜という客層を取り込まないとダメだという判断なのかも。しかし「恐るべきは自らの暗黒面(ダークサイド)だ。」というコピー、これじゃ『スター・ウォーズ』だよ。前作の時もあやかり型だったけどさ。
一応現メンバーでの映画はこれが最後ということらしいので、ウーピー・ゴールドバーグがカメオ出演していたり、別シリーズである『スター・トレック/ヴォイジャー』のジェインウェイ艦長が提督に昇進してゲスト出演していたり、と記念作らしいお祭りムードもある。その一方で○○が・・・という展開も用意されているが、これもシリーズの幕引きとしての意味を持たせているのだろう。原案にブレント・スパイナーが参加しているのも。
お話の方は、ピカード艦長とそのクローンであるシンゾン、更にデータとそのプロトタイプである<B−4(”before”と掛けてある)>という二組の「己との対峙」がテーマで、これにエンタープライズとロミュラン艦との対決を盛りこんだ娯楽作。カットとカットの繋ぎが不自然だったり、キャラクターの内面の掘り下げがイマイチだったりと削除シーンの存在を伺わせるが、うーん、ファンには納得の一本なんでしょうかね。先に書いた通り「一見さん」お断りな部分もあるので、あまり他人にはオススメ出来ませんけど。
それにしてもライカーさん、なんでまだ髭を伸ばしちゃったんでしょうか。
DVDタイトルは『スター・トレック/ネメシス』(ビデオはそのままなのに・・・)