監督：イヴ・ロベール
原作：マルセル・パニョル
脚本：ジェローム・トネール／イヴ・ロベール
音楽：ウラジミール・コスマ
製作：アラン・ポワレ

フィリップ・コーベール／ナタリー・ルーセル／ディディエ・パン／テレーズ・リオタール
ジュリアン・シアマーカ／ヴィクトリアン・ドラマール／ジョリ・モリナス／ジュリー・ティメールマン
ジャン・キャルメ／ジャン・ロシュフォール／ジョルジュ・ウィルソン／ポール・クローシェ
フィリップ・ユーシャン／ピエール・マグロン／ミシェル・モドー／ジャン＝ピエール・ダラス


1990年

編集

マルセル・パニョルの自伝小説の第二部と第三部を映画化したもの。『マルセルの夏』の続編、というよりも二作で一つの物語となっている。ちなみに前作の原題は『パパの栄光』、今回は『ママのお城』で、メインとなるのは母親との関係だ。
映画の冒頭、前作と同じ丘、同じ構図から始まるのだが、前作が夏を強調していたのに対して明かに秋から冬を示し、音楽もまた前作ほどの明るさを感じさせない、ラストを暗示させるものとなっている。というのも、マルセルの初恋などを通じて主人公の成長が描かれてはいるものの、その幕切れはその後に訪れる母との、友人との、そして弟との死別に触れて終わるからだ。
プロヴァンスの美しい風景が、今回は冷たく残酷にも映る・・・。

編集