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「ルパン三世/カリオストロの城」
投稿日 : 2005/01/31 21:39
投稿者 Excalibur
参照先
劇場版『ルパン三世』の二作目。
宮崎駿の劇場映画の監督デビュー作であり、キャラクターの動き、表情それに音楽、全てがマッチした漫画映画としての愉しさに溢れた傑作。
しかし公開当時は、古くからの漫画映画ファンや一般の映画ファンには支持されたものの、肝心の現役アニメファン、ルパンファンにはソッポを向かれ、興行的には躓いた。かくいう自分も一作目の『ルパン三世(通称<ルパンVSクローン>)』は見に行っているものの、こちらは無視していたのである。
その後はイベントや名画座での上映、TV放映などで注目を集め、今じゃTVで流す度に高視聴率を稼ぎ(最初はカット版での放送だったが、今じゃ時間枠を拡大してノーカットでの放送が当り前だ)、ビデオ・LD・DVDなどのソフトの売行きも好調。日本のアニメーション映画を代表する作品になっているのはご存知の通り。
ただし良くも悪くも”宮崎駿の映画”になっているので、『ルパン三世』の映画として見るとキャラクターが違い過ぎているなど不満も残る。そしてこの”カリ城”ルパンがあまりにもスタンダードになり過ぎ、以降の作品におけるルパンたちのキャラクターの幅を狭めた結果になったのは否めないだろう。人間的に描かれるルパンはそれなりに魅力的だが、ルパンはもっともっとスケールの大きい人物だったはずなのだが。
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Re: 「ルパン三世/カリオストロの城」
投稿日 : 2009/01/24 17:16
投稿者 久保田r
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 「ルパン三世」の劇場映画第2作であり、宮崎駿監督が初めて監督を務めた作品。薄幸な美少女・クラリスとルパンの心温まる交流がこの作品の最大の特長。欲深で腹黒いカリオストロ公爵の悪事を暴き、クラリスを救うためにルパンが奔走する。

 この作品は、中学生時代にとことんハマった。テレビで放映される度に見ていたし、ビデオに録画しては何度も見た。作品への傾倒はさらにエスカレートし、グッズまで買うようにもなった。だが、高校生になった頃にある日パタっと憑き物が落ちたように熱が冷め、その後は、ビデオは当時のものを保管しているもののとんと見ることがなくなった。自分の中でお腹一杯まで満足度を得たからだと思う。

 監督が、宮崎駿監督であることは、ハマっていた当時読んでいたアニメ雑誌で知った。それで「カリオストロの城」の絵はかわいいのかと納得した。他にも急角度の屋根の上を軽やかに走ったり、時計塔の中の機械だらけの狭い場所での身軽なアクションも、諸々随所に見られる宮崎駿監督らしい描写に納得。

 絵柄のかわいさについては、私的にはルパンはもう少し大人の雰囲気のある渋い絵が好みなのだが、ストーリー運びの緩急、キャラクターの性格の描写、印象に残る台詞など一つの作品としての完成度が高く、さすがの出来だと思う。ルパンだけではなく、峰不二子や次元、五エ門、銭形警部にも格好良いシーンがあり、出過ぎず引っ込み過ぎずそれぞれの存在感を示していて作品の中で良いバランスを保っている。

 一作品として見ると良い作品なのであるけれど、シリーズの流れの中で見るとどうしても「カリオストロの城」は「カリオストロの城」という特別な存在感がある。それはやはり、初監督作品とはいえ、この作品の後に”世界の宮崎駿”と呼ばれるようになった宮崎駿監督の"カラー”にこの作品が包み込まれているからで、それは監督を務めたのだから当然なのであるけれど、まさかここまで国内外にまで影響を及ぼす作品になろうとは…という思いのする、年月が経てば経つほど果たしてこの作品はいつまで「ルパン三世」シリーズに名を連ねていられるかという複雑な思いのする微妙な心持ちの作品として私の中に位置付いている。
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