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「社葬」
投稿日 : 2005/07/11 10:07
投稿者 久保田r
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<スタッフ>
監督:舛田利雄
音楽:宇崎竜童
脚本:松田寛夫
撮影:北坂清
プロデューサー:奈村協、妹尾啓太
企画:佐藤雅夫
美術:内藤昭、柏博之、松宮敏之

<出演>
緒形拳/十朱幸代/井森美幸/吉田日出子/藤真利子/高松英郎/根上淳/小松方正/菅貫太郎/加藤和夫/船越栄一郎/イッセー尾形/芦田信介/佐藤浩市/江守徹/若山富三郎/野際陽子/小林昭二 他

<ストーリー>
「太陽新聞」を発行する大手出版社の社長が腹上死する。折しも社内では派閥抗争が激化しており、次の社長を誰に据えるか揉めに揉める。クビか生き残るか。男たちの熱き戦い。

1989年 東映
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Re: 「社葬」
投稿日 : 2005/07/11 10:08
投稿者 久保田r
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 なかなか良かった。面白かった。ところどころクスッと笑えるところも入れつつ、きちんと登場人物たちのバックボーンが描かれていたので、十分に作品の世界観が構築されていた。

 主役の緒形拳の周りにはいつも女性がいるのは横に置いといて、権力絡みの男たちのエゴがよく表れていたと思う。会長派と社長派。いつの時代でも絶えることのないこのサラリーマン社会の派閥抗争は、現代の身近な戦場ではないだろうか。そしてそこに闘志を燃やす男たち。否、オヤジたち。オヤジたちの熱い戦いは、男はいくつになっても外で戦うのだというのがよく伝わって来て見応えがあった。

 映画の始まりに「新聞は、インテリが作ってヤクザが売る」というテロップが出、新聞の販売員同士の衝突を見た時には、血腥い映画を想像したが、あれはツカミのシーン。その後は特別暴力と呼べるシーンもなく、社会派ドラマが演じられて行き、血腥いシーンはないが、冒頭であのシーンを見ているので、争いの緊張感は続く。舛田利雄監督の腕が冴えているインパクトのある始まりだと思った。

 今や男としての余裕が全身に出ている佐藤浩市がここでは若く、まだ青っぽい演技をしている。イッセー尾形は名だたる俳優陣に飲み込まれずその個性のままに演技しているし、台詞が少ないながらも野際陽子は立ち居振る舞いだけで役柄をアピールしている。若い女性陣は今一つだったが、熟練の俳優の各々の個性が上手く絡み合わさった味のある作品になっている。
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