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「奥さまは魔女」 (2005)
投稿日 : 2005/09/19 04:50
投稿者 Excalibur
参照先
主演映画の失敗によって、今や落ち目となってしまった映画スターのジャック。そんな彼にオファーされたもの、それは往年の人気テレビドラマ『奥さまは魔女』のリメイク企画でした。何とかこの作品で人気回復を図りたいジャックは、自分を引き立たせるために魔女サマンサ役に無名の新人女優を希望します。ポイントはもちろん、オリジナルのエリザベス・モンゴメリーのようにチャーミングに鼻を動かせること。しかしオーディションを繰り返すものの、なかなか「これは!」という女優にめぐり合えないジャック。そんな時に彼は、街中で器用に鼻をピクピク動かしている女性と出会います。その女性イザベルを、強引に口説き落としてサマンサ役に抜擢するジャック。そして撮影がスタートし、いがみ合いながらも惹かれ合うジャックとイザベルの二人だったのですが、でも実はこのイザベル、人間の世界に憧れて魔法界を飛び出してきた”本物の魔女”だったのです・・・。

というわけで『奥さまは魔女』を劇中劇扱いにした、変則的リメイク映画です。ストレートにオリジナルをリメイクした作品も見たかったのですが、これはこれで悪くありません。ラスト・シーンが割りとあっさりしていることを除けば、これと言って不満もなく楽しめました。主演のニコール・キッドマンはどことなくオリジナルのエリザベス・モンゴメリーを彷彿とさせますし、”クール・ビューティー”のイメージが強い彼女が、”恋に恋する女の子”を演じているのも新鮮です。父親役のマイケル・ケイン、劇中劇の母親役のシャーリー・マクレーンといった芸達者なベテランが脇を固めているのも、画面全体を引き締めています。ただダーリン役のウィル・フェレルが(あちらでは知らない人がいないというくらいの人気コメディアンだそうですが)、日本での知名度が低いためか興業的に苦戦しているらしいのが残念ですね。もしこの役が当初名前が挙げられていたようにジム・キャリーだったなら、作品の評価はともかく観客動員はもう少し変わっていたかも知れません。もっともジム・キャリーだったなら、ニコールとのバランスを取るが難しかったでしょうね。
別のキャスティングといえば、一時は主役にリース・ウィザースプーンなんて声も挙がっていましたっけ。オリジナルの雰囲気にはニコールの方が近そうですが、コケティッシュな魔女としてはリースも捨てがたかったかな、と思います。というか、正直言ってしまえば30代後半に差し掛かったニコールでは、”恋を夢見る女の子”、”世間知らずの若妻”を演じるのは些かキツく感じられるのも確かです。

既に公開は打ち切られてしまっていたために見られなかった吹替版は、松田聖子がイメージソングを歌っているということだけが話題になっていたけれども、岡本麻弥に山寺宏一という主役コンビに加えて、オリジナルTVシリーズのナレーションを務めた中村正や、オリジナルのサマンサ役の北浜晴子を抜擢したり、脇にも野沢雅子、長島雄一、水島裕、内田直哉、大塚芳忠らを配した豪華なものだったよう。こちらも是非見たかったものです。DVD待ちになるかなぁ。

            (2005/9/17 ユナイテッド・シネマとしまえん 9番スクリーン)
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作品データ
投稿日 : 2005/09/19 04:50
投稿者 Excalibur
参照先
監督・脚本・製作:ノーラ・エフロン
脚本:デリア・エフロン
製作:ダグラス・ウィック/ルーシー・フィッシャー/ペニー・マーシャル
製作総指揮:ジェームズ・W・スコッチドボール/スティーヴン・H・バーマン/ボビー・コーエン
音楽:ジョージ・フェントン

ニコール・キッドマン/ウィル・フェレル/シャーリー・マクレーン/マイケル・ケイン
ジェイソン・シュワルツマン/クリスティン・チェノウィス/ヘザー・バーンズ
ジム・ターナー/スティーヴン・コルバート/デヴィッド・アラン・グリア/スティーヴ・カレル

2005年
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