ＯＶＡ企画としてスタートしたが劇場公開もされた。キャラクターのムードはシリーズ１作目に近いが、キャストはこの作品だけ第２シリーズ以来１６年間不動のメンバーとは違う（音楽も大野雄二ではない）。
その為、イメージが違うと不評であったが（ま、そりゃそうだが）、今にして思えばこのアイデアはもう少し真剣に考えるべきかもしれない。
というのは１９８５年の『バビロンの黄金伝説』でもそうなのだが、'８９年以降毎年放映されているＴＶスペシャルでも大変気になっていることに、オリジナルキャストの高齢化があげられるからだ。具体的にいうと、ルパン役山田康雄と銭形役納谷悟朗の２人にかつてのシャープさ、というのかな、これがまるで感じられなくなっている。ハッキリ言えば、声が年食ってしまっている。次元役の小林清志はさほどではないが、五右衛門の井上真樹夫、不二子役増山江威子の２人も、無理してる、という感じは否めない。レギュラーキャストの平均年齢が６０代になろうというのだから当然といえば当然。来年ＧＷの映画は多分このキャストでやるだろうが、そろそろ世代交代の時期。まだ続けるならば、だが。

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というメモを書いたのは１９９４年のこと。
久々に読み返してみると、なんともやるせない想いにとらわれてしまった。
因みにこの作品だけキャストが違うのは予算の都合だそうで、原作者であるモンキー・パンチは、オリジナルキャストの了承を得るという条件付で承知したのだが、これが結局は事後承諾になってしまい、以降モンキー・パンチと山田康雄の間には、感情的なしこりが残ってしまったとのことである。
しかしまだまだ「ルパン」を続けて行くのならば、キャスティング総入れ替えは、やはり真面目に検討すべきなのではなかろうか。
そういう意味でも本作のキャストは一つの試金石であったのだが、「新」五右衛門役の塩沢兼人も今は亡い・・・・。

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