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「略奪愛」
投稿日 : 2007/08/17 16:25
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:梶間俊一
製作:元村武、大谷晴通
プロデューサー:見留多佳城、角田朝雄
原作:松田寛夫、梶間俊一
脚本:松田寛夫
撮影:木村大作
音楽:佐久間正英
主題曲:黒木瞳
美術:桑名忠之
編集:西東清明
録音:林鉱一
スチール:加藤光男
助監督:大津是
照明:増川弘邦

<出演>
黒木瞳/古尾谷雅人/萬田久子/尾美としのり/小川真由美/梅宮辰夫/長江英和/きゃんみゆき/西尾知香、他

<ストーリー>
妙子は、気に入らない結婚を勧める母親と口論し、高校時代の先輩・由美を頼って上京する。由美の勤める設計事務所に就職した妙子は、由美の婚約者である康夫に恋心を抱く。募る思いが押さえ切れなくなり、康夫にボイスチェンジャーを使って「由美と結婚すると不幸になる」と電話をかけるようになる。

1991年 東映
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Re: 「略奪愛」
投稿日 : 2007/08/17 16:27
投稿者 久保田r
参照先
 愛って怖いねぇ…を表している映画。田舎から出て来た女性が都会の男性に一目惚れをし、他に何も見えなくなり、追い詰められていくという心理が描かれている。この女性が田舎から出てくる理由というのが、母親から嫌な結婚を勧められてのことなので、都会で母親の勧める相手よりもイイ男を見つけるという娘の意地といったものがよく表れていて、そのうえ気に入った男性が高校時代の先輩の婚約者という体面的には絶望的な相手ではあるけれども、逆を言えばこれほど身元の確かな男性はいないということで、的を絞って突っ走る女性の激しい思い込みのゾッとする心情が描かれている。

 原作も脚本も監督もその他スタッフも男性ばかりで作られているので、男性的な感性で作られているように思うが、由美の婚約者の康夫が、妙子の思惑だとも気づかずに不倫関係に陥っていく様は、男性の性衝動がよく描写されていると思った。そして、康夫が妙子の部屋から自分と由美の住むマンションの部屋が見えるという事実に気づいた時、さーっと妙子への思いが冷めていく心理的な描写もよくできていると思った。

 田舎から出て来る女性、妙子を演ずる黒木瞳さんの印象的なシーンがところどころにあり、記憶に映像が残るシーンが多い。とは言っても濡れ場のシーンが最もインパクトがあるのかも知れないが、私的には冒頭の荷物を持って魚河岸を歩くシーンと、最後の康夫の部屋で洗濯物を畳んでいるシーンが最も目に焼き付いている。映画の始めと終わりの妙子の頑固さが表れているこれらの映像がこの映画の伝えたいことをよく表していると思った。

 愛の狂気に落ちて行く主役を演じている黒木瞳さんが綺麗に映し出されているのはもちろんだが、萬田久子さんも綺麗に映し出されている。身長の高い古尾谷雅人さんとのツーショットはよく似合っていた。古尾谷さんとの濡れ場のシーンは、萬田さんもちらっとある。私的には萬田さんとの絡みの方が良かった。そして、尾美としのりさんがいい味を出していた。報われない男の哀愁が漂っていた。
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