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「いつかどこかで」
投稿日 : 2007/07/28 16:11
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:小田和正
製作総指揮:横山征次、吉田雅道
プロデューサー:鍋島壽夫、竹田茂
脚本:小田和正
企画:小田和正
撮影:西浦清
音楽:小田和正
美術:磯田典宏
編集:井上秀明
助監督:佐々木伯
照明:市川元一

<出演>
時任三郎/藤原礼実/宅麻伸/津川雅彦/岡田眞澄/中村久美/小木茂光/なぎら健壱/磯野洋子/八千草薫、他

<ストーリー>
リゾート開発会社「橘建設」に勤める正木は、ある日、開発地の下見に行って一人の美しい女性に心を惹かれる。東京で偶然その彼女を見つけた時、なんと彼女はライバル会社「新日本計画」の社員だった。そうと知りつつ彼女に近づく正木。頑な彼女にアプローチを繰り返し、やがて心を開いてくれるようになった頃、二人の関係が会社に利用される。

1992年 東宝
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Re: 「いつかどこかで」
投稿日 : 2007/07/28 16:14
投稿者 久保田r
参照先
 小田和正さん第一回監督作品。脚本と音楽を手がけ、小田さんの歌の世界が映画へとシフトしているような作品。登場人物の微妙な人間関係の距離間、空撮を取り入れた映像の美しさなど、小田さんのセンスがふんだんに盛り込まれている映画となっている。

 初めての監督作品の為か、全体的にぎこちなさを感じる映画ではあるけれども、脚本・音楽・監督を自ら務めているので、小田さんの”カラー”でまとまっている”らしい”映画であると思う。説明的な台詞は少なく、カメラワークと役者の動きと音楽で次のシーンへと繋ぐ作りは、プロモーションビデオの延長のような雰囲気ではあるが、本業がミュージシャンであるアーティストが作る映画なのでそれで良かったと思う。イメージの枠を出ないと言えばそれまでだが、イメージ通りのものを作ることすら映画は大変なことだと思うので、第一回監督作品でここまでイメージをフィルムに収めることが出来たのは良かったことだと思う。

 配役がなかなか良かった。マドンナの冬子を取り巻く周囲の人物が演技の上手い役者ばかりだったので、安心して見ることができた。冬子を演じた藤原礼実さんの拙さもスクリーン上の恋愛というよりは身近な恋愛という距離感を出していたし、冬子と正木のそれぞれの上司である岡田眞澄さんと津川雅彦さんの水泳対決はまたとない見どころだった。あのシーンがあって、それぞれに負けられない心情というものが伝わって来た。

 前半よりも終盤のシーンの方が流れが良かった。終盤は、雰囲気で物語るシーンが多く、一言一言の台詞が生きていた。ベタな演出や所々に都合の良いシーンはあるけれども、それも恋愛映画の醍醐味。序盤に広げた人間関係がきちんと幕引きされているので、見た後に消化不良ということがない。イメージを楽しむ映画。
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