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「大いなる陰謀」
投稿日 : 2010/04/21 17:04
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:ロバート・レッドフォード
製作:ロバート・レッドフォード、マシュー・マイケル・カーナハン、アンドリュー・ハウプトマン、トレイシー・ファルコ
製作総指揮:ダニエル・ルピ
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン
撮影:フィリップ・ルースロ
音楽:マーク・アイシャム

<キャスト>
マレー教授:ロバート・レッドフォード/ジャニーン記者:メリル・ストリープ/アーヴィング上院議員:トム・クルーズ/アーネスト:マイケル・ペーニャ/アリアン・フィンチ:デレク・ルーク/トッド・ヘイズ:アンドリュー・ガーフィールド/ファルコ中佐:ピーター・バーグ、他

<ストーリー>
ジャーナリストのジャニーン記者は、対テロ戦争を発案したアーヴィング上院議員のところへインタビューに訪れた。アーヴィングは、積極的に新作戦の有効性を訴え、国民の支持が得られるようにとマスコミを利用しようとする。とある大学で政治学を教えているマレー教授は、欠席の続いている学生のトッド・ヘイズを呼び出し、欠席の理由を問いただし、かつての教え子について語り始める。

2008年 FOX
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Re: 「大いなる陰謀」
投稿日 : 2010/04/21 17:07
投稿者 久保田r
参照先
 この映画のCMをテレビで見た時にスピーディーかつ緊張感のある映像と、タイトルから受ける印象と、トム・クルーズの「イエス、オア、ノー」の決め台詞に惹かれ、サスペンス的なイメージを感じ取っていたのだが、見始めてからしばらくして(違う。これは、アメリカ国民を始めとする世界の人々に何かを訴えかけている社会派ドラマなのだ)と気付いた作品。

 作品に登場する場所は、主に3ケ所。アフガニスタンの戦地と、アーヴィング上院議員の部屋と、マレー教授の部屋。序盤、この3ケ所で交わされている言葉のやり取りがどのように繋がるのか判らず、頭の中に情報を詰め込むことに精一杯となるが、中盤に差し掛かり、マレー教授の教え子の詳細が判明するに従い、あらゆることが”意義を持って”一つの線に繋がっているということに気付き、この作品のメッセージの重さというものに考えさせられた。

 この作品を見て一人一人が感じ取るのは十人十色だと思う。見る者の意識が登場人物の誰により近いものになるのかは、人それぞれであり、その人の生き方に通じるものであるので、どれが”正しい”という判断は誰にも出来ない。この作品を見て私は、将来性のある若者へのメッセージというものを感じ取った。無気力傾向にある若者へ行動を促すメッセージ。政治家の野心と話術、ジャーナリストの立場、教授の思考といったものがシナリオに沿って次第に浮き彫りになるにつれ、(我々は何をすべきか)という思いに駆られる。この作品が描いていることは、正確かどうかは分からない。でも、戦いを続ける国、アメリカのこれからを考えるきっかけを作っている作品であると私は感じた。

 英語のタイトルは「LIONS FOR LAMBS」。作中でマレー教授の台詞にあった言葉。作品を見た後だと、こちらの方がしっくり来る。邦題の「大いなる陰謀」は、トム・クルーズが演じたアーヴィング上院議員の腹の内を表現しているようなイメージを受ける。アーヴィング上院議員のみが主人公ならばこの邦題でも違和感はないが、この作品の真の主人公は、見た人の受けた印象により登場人物の誰もでがその資格を得ているなかなかに奥の深い作品。
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