『機動戦士ガンダム』三部作、『伝説巨神イデオン』二部作、それに完全新作の『クラッシャージョウ』と劇場映画に進出したサンライズが次に選んだ素材はＴＶアニメの『戦闘メカ　ザブングル』と『太陽の牙ダグラム』の再編集二本立て。しかし従来と趣きを変えたのが、片や「グラフィティ」、片や「ドキュメント」という形式である。
で、『ダグラム』。これは一年半にも渡って放映されたものを８０分程度でまとめたという無謀以外のなにものでもない企画である。せめて『イデオン』並みに二本立て三時間ぐらいならもう少しマシになるとは思うのだが、そこには逃げがある。人間ドラマの掘り下げが無く、ストーリーをなぞるだけの内容でも、「これはドキュメンタリーなのである」という。
予備知識なしで見ても、壮大なドラマの一端はうかがえる。映画としての出来は下かも知れないが、ＴＶの熱気だけはかろうじて掬い取った、アニメブーム末期の徒花だと言えようか。

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製作：伊藤昌典
企画：山浦栄二
原案：高橋良輔、星山博之
音楽：冬木透
脚本：星山博之、富田祐弘、渡辺由自、鈴木良武
シリーズ監督：神田武幸
監督：高橋良輔

（声）
井上和彦／田中亮一／銀河万丈
仁内達之／池田勝／宮内幸平
広瀬正志／高島雅羅／山内雅人

1983年

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