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「猿の惑星(1968)」
投稿日 : 2012/06/05 16:56
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:フランクリン・J・シャフナー
製作:アーサー・P・ジェイコブズ、モート・エイブラハムズ
原作:ピエール・ブール
脚本:ロッド・サーリング、マイケル・ウィルソン
撮影:レオン・シャムロイ
特殊効果:L・B・アボット
特殊メイク:ジョン・チェンバース
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

<出演>
チャールトン・ヘストン/キム・ハンター/ロディ・マクドウォール/リンダ・ハリソン/モーリス・エヴァンス/ジェームズ・デイリー/ロバート・ガナー/ルー・ワグナー/ウッドロウ・パーフレイ/ライト・キング/ポール・ランバート、他

1968年
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Re: 「猿の惑星(1968)」
投稿日 : 2012/06/05 16:58
投稿者 久保田r
参照先
 いくつかの続編が作られ2001年にはリメイク作品、2011年には人類崩壊の起源を描いた「猿の惑星:創成期(ジェネシス)」が公開されるなど、SF映画の金字塔として有名な作品。ストーリーは、テイラーたち4人の宇宙飛行士が乗った宇宙船がとある惑星に不時着するところから始まる。唯一の女性乗組員であるスチュアートは既に亡くなっており、テイラーを含む残された男性乗組員3人は湖に沈む宇宙船から脱出し、食料を求めて惑星の探査を始めた。やがて人間たちが畑の食べ物を貪っているところへ遭遇。そこへ、馬に乗った猿人たちが人間たちを襲い始め、テイラーと多くの人間たちは捕らえられた。連行された場所では、人間たちは下等動物として扱われており、檻に入れられていた。テイラーは、猿人科学者のジーラとコーネリアスの二人の協力を得てノヴァという名の女性と”立入り禁止区域”へと逃れたものの、そこで彼が目にしたものは…。

 発想力の豊かさと洞察力の鋭さに感動する作品。人間に最も近い動物とされる猿が人間を支配する世界を描いているというだけでもショッキングな設定であるし、ストーリーの所々に登場する動物として扱われている人間の姿を見るにつけ、人間が動物に対して行っている行為を見せつけられているようで胸が痛くなった。主要登場人物である猿人たちの人間を非難する台詞の数々は、この作品が伝えんとする人間の愚かさを地層のように積み重ねており、それが衝撃のラストシーンへと繋がっており、いたたまれない哀しみと戒めとを深く伝える感動的な作品となっていると思う。

 この作品を初めて見た時、ラストシーンに大きなショックを受けて映像が強烈に脳裏に焼き付いた。そしてこの度、二十数年振りに再鑑賞したが、”オチ”が分かっているために高揚感は無かったものの、当作品を初めて見た子どもの頃とは違う角度の視点からこの作品が作られた当時の時代背景や映像演出などについて色々と考えさせられる点があり興味深かった。SF考証が格段と進化した現代の視点から見ると、ツッコミどころがいくつも見受けられるものの、”猿人が人間を支配する”という強烈なインパクトの設定は、現代に於いても風化していないと感じられる。この作品の描く世界は、非現実なものなのか。こうならないようにすべき人間の行動は。この作品は、我々人間に対して大きな問題を投げかけている。
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