＜スタッフ＞
監督：亀垣一
アニメーション制作：TMS／だぶるいーぐる
製作：城明子、都築伸一郎、小石川伸哉、吉田力雄、大田圭二、斎藤裕、柏木登
エグゼクティブプロデューサー：奥田誠治
プロデューサー：伊藤卓哉、岩佐直樹、米倉功人、山川剛史
企画・プロデュース：中谷敏夫、諏訪道彦、浅井認、小島哲
原作：モンキー・パンチ、青山剛昌
脚本：前川淳
キャラクターデザイン：平山智、須藤昌朋
総作画監督：平山智、須藤昌朋
撮影：野口龍生
美術：佐藤勝
音楽：大野雄二、大野克夫

＜声の出演＞
ルパン三世：栗田貫一／江戸川コナン：高山みなみ／次元大介：小林清志／石川五ェ門：浪川大輔／峰不二子：沢城みゆき／銭形警部：山寺宏一／毛利蘭：山崎和佳奈／毛利小五郎：小山力也／灰原哀：林原めぐみ／工藤新一・怪盗キッド：山口勝平／高木・元太：高木渉／歩美：岩居由希子／光彦：大谷育江／目暮警部：茶風林／阿笠博士：緒方賢一／クラウディア・ベルッチ：夏菜／アラン・スミシー：内野聖陽／キング：三浦知良、他

2013年　東宝

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　金曜特別ロードショー「ルパン三世 vs 名探偵コナン」（2009年3月放映）の続編にあたる劇場作品。監督は、前回と同じ亀垣一氏。同じく脚本も前川淳氏。そしてキャラクターデザインも平山智氏と須藤昌朋氏が引き続き務めている。

　ある夜、怪盗キッドが現れ宝石が盗まれる。夜空を華麗に舞って逃亡するキッドを改造したスケボーで追跡するコナンだったが、突如現れた斬鉄剣を持った男にスケボーを真二つに切断され逃がしてしまう。コナンが逃がしたのはキッドに変装したルパン三世であった。ルパンが宝石を盗んだ目的は、峰不二子に着けられた爆弾を外すため。しかし今回の盗みはテストであると告げられ、ルパンは再び別に指定された宝石を盗むこととなる。

　今回もスリルとアクションに満ちた楽しい作品に仕上がっているスペシャル・コラボ作品。双方の個性を上手く活かしたテンポ良いシナリオとなっており、そしてどのキャラクターにもそれぞれに見せ場が用意され、メインキャラクターたちが活躍するその裏で罪を犯す悪人たちがストーリーを盛り上げる役割をきっちりと果たしている。

　冒頭からルパン vs コナンが描かれスピード感ある展開に掴みはO.K。その後の事件の説明やシーンの転換なども弛むことなくテンポ良く描かれていて、最初から最後まで飽きずに見れるのは長所。しかし時にテンポを優先してか、おちゃらけたシーンが多いところもあり軽さが目立ったのがちょっと気になった。所々ではずっしりと重いくらいのシリアスなシーンが入っているともっとメリハリが付いたかも知れない。

　前半は順当にルパン vs コナンを見たままに楽しめるが、後半に入ると両者の因縁が関係するようになる。前回舞台となったヴェスパニア王国でのことが関係して来るため、前作を見ているとより楽しめる仕組みとなっている。

　それにしてもキャラクターの多さが豪華。双方のメインキャラクターを絡ませて一つのシーンで活躍させている巧みさが素晴らしい。声は、『ルパン』側がルパンと次元を除いて前回とは入れ替えとなっているが、キャラクターのイメージと合っているので違和感はそれほどなし。ルパンと多勢の警官による追っかけっこなど「カリオストロの城」っぽいお茶目な演出を見せつつ、キャラクター以外でもユニークな個性が描写されていて楽しめた。

　キャラクターといえば、コナンと次元が良いコンビだった。次元の前だとコナンの子どもぶりっこが際立っていて楽しい。不二子と灰原哀のコンビも色っぽくてなかなか良かった。そしてキング・カズ。ほんのちょっとだが印象には残った。美味しい役どころ。

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