交響詩「禿山の一夜」ムソルグスキー
投稿日 | : 2003/06/25 22:04 |
投稿者 | : Excalibur |
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この曲を聴くと、大怪獣が暴れまわるシーンが思い浮かぶ、というヒトも結構いると思う。これをBGMにカイジュウ映画を作りたいと宣うた友人もいたし、そもそも悪霊たちが夏至の聖ヨハネの前夜に、トリグラフ山に集まって宴会を開くというロシアの伝説が元になっているのだから、そのイメージは間違いじゃない。ところが実際にこのメロディーに映像を乗せてみると、案外合わなかったりするのが面白い(「ゴジラ」シリーズの予告篇や、『科学戦隊ダイナマン』だったか『宇宙刑事シャリバン』だったかでも使ってたな)。しかしこの曲にインスパイアされたと思しいBGMは、それなりに成果を上げているということも。
今のところこの曲の映像化として一番優れているのは、やはりディズニーの『ファンタジア』であろう。
ちなみにこの曲をムソルグスキーが完成させたのは1877年だが、その着想は1860年頃。そして1867年に管弦楽曲として一応の形を整えたもののさらに完成まで10年を費やしたということは、相当な難産だったというべきか、それとも強い愛着があったと捉えるべきだろうか。なお、結局この曲はムソルグスキーの生前には演奏されず、死後5年(完成後9年)経って友人のリムスキー=コルサコフの手によってお披露目されたのだそうだ。