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「マンガ日本の古典 吾妻鏡」 竹宮惠子
投稿日 : 2008/04/28 16:03
投稿者 久保田r
参照先
1994年12月20日(上)1995年7月25日(中)1996年2月25日(下)中央公論社

 鎌倉時代を克明に記した歴史書「吾妻鏡」を漫画家・竹宮惠子が漫画化した作品。(上)(中)(下)の全3巻。頼朝の挙兵に始まり、義経との確執、実朝の死亡、後鳥羽上皇の謀反までが描かれている。

 「吾妻鏡」をそのまま描いた作品ではなく、様々な文献を参考にした上で描いた作品となっているので読み応え十分。鎌倉幕府を築き上げた頼朝は貫禄のある渋い男性として描かれ、小柄な美青年と定評のある義経は格好良く描かれ、歌をこよなく愛した実朝は優しげな青年として描かれ、それぞれ歴史に名を残した人物たちが個性に見合った絵柄で描かれている。

 絵が綺麗で、読み始めるとつい時が経つのも忘れて読み耽ってしまうが、言葉遣いやら「吾妻鏡」からの引用文は原文のままのところがあり、読みやすさについては今ひとつ。漫画なので事態の流れについては絵を見ていると概ね掴めるが、文章や説明文にももう少しくだけた表現を使用してくれれば、もっと深く中身を解することが出来ただろうに…と少々残念に思う。漫画ではあるけれども、ある程度歴史に興味がある人向け。子供には難し過ぎる内容。

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