トップページ > 記事閲覧 
「ゴーガイ!」 飛鳥あると
投稿日 : 2010/09/13 18:20
投稿者 久保田r
参照先
2010年5月13日 講談社KCDX

<収録作品>
第1面 新聞記者は胃が命!?
第2面 さきるの「遠野物語」
第3面 馬コを追いかけろ
第4面 舟上のマドンナ
第5面 イーハトーブの休日

描き下ろし イヴァン教授の岩手弁講座

記事 part1 盛岡三大麺徹底解剖
   part2 民話の里 遠野探訪
   part3 素顔の平泉
   part4 猊鼻渓と厳美渓
   part5 魅惑の花巻

記事編集 編集
3号目
投稿日 : 2012/04/06 16:02
投稿者 久保田r
参照先
<収録作品>
第11面 ヒーロー参上?
第12面 ひび割れた心
第13面 ロマンティック岩手(前編)
第14面 ロマンティック岩手(後編)
第15面 記者の宿命
特別面 三陸の海

**************************

 岩手県の架空の新聞社「岩手チャグチャグ新聞社」に勤める女性記者の坂東さきるの体当たり取材を描いている作品。さきるが勤務する支局は、県南の架空都市の照里にある支局で、支局長の小田原と、居候のイヴァン・シュルツの3人で日々の取材をこなしている。

 3巻は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の以前の作品と以後の作品を収録。震災以後の作品は、「特別面 三陸の海」。第2巻で取材した恋し浜のその後のことが描かれてあり、取材をきっかけに結婚した二人の震災後の葛藤が綴られている。津波で何もかもが奪われ、海を憎んで内陸へと移り住む人たちがいる中、それでもなお海とともに生きようとする漁師たちもいて、被災した人たちそれぞれの立場と思いとがドラマとなって描かれている。

 震災以前の作品は、小児科医不足を描いた地方医療問題、脱サラをして南部鉄器職人の道へと進んだ男性、さきるを含む若手記者4人で臨時支局となり記者それぞれが持ち回りでこだわりのものを取材するという内容。そして、さきるは本社へと異動に。1冊の中で、奥州市、一戸町、久慈市、岩泉町、釜石市、洋野町の都市が登場。これらの都市にさきるが取材に訪れ、そしていつものごとくイヴァンがくっついてまわり、漫才のようなドタバタが繰り広げられて楽しい内容となっている。

 震災を機にイヴァンがチャグチャグ新聞社の採用試験を受けることを決意。さきるは、本社へと異動になり頼れる人物へと成長。震災がもたらしたものは、失うものが多大にあったけれど、それと同じだけの質量で前に向かって踏ん張るという岩手県人の心意気を生み出した。岩手は負けない。そう信じて。
記事編集 編集
2号目
投稿日 : 2011/10/03 16:41
投稿者 久保田r
参照先
2011年6月13日 (株)講談社 BE・LOVE KCDX

<収録作品>
第6面 ”能面”の秘密
第7面 餅つきが運のツキ
第8面 鬼と言霊
第9面 記者の母
第10面 漁師の誇り
特別収録「東北が止まった日〜岩手内陸の5日間〜」
記事 WE LOVEいわて「魂のつぶやき」

*****************************

 岩手県を舞台に架空の新聞社「岩手チャグチャグ新聞社」の県南支局に勤める女性記者、坂東さきるの体当たり取材を描いている作品。他の主な登場人物は、支局長の小田原と、支局に居候している東京育ちのドイツ人のイヴァン・シュルツの二人。そして毎話登場する取材対象の人物たち。

 岩手県南を中心に名所や食、歴史、文化、自然などを取材して記事を書くというのが主人公の坂東さきるの仕事内容なのだが、さきるは決してガリ勉タイプではなく、取材を通して岩手のことを学び、そして感じたことを記事にして伝えるという体当たりタイプの記者のため、読む側もさきると同じ目線で岩手のことを学んで共感できる点が長所。さきるとは対照的な”能面”のような上司の小田原と、支局に居候しているイヴァンとのトリオ漫才のような絡みも面白く、3人のキャラクターの人生模様とも合わせて今後の展開が楽しみな内容となっている。

 2巻で訪れている場所は、支局のある架空都市照里を筆頭に一関、北上、八幡平、盛岡、そして大船渡。一関では、家業を継いださきるの前任者と餅とのこと、北上では小学生の作文と鬼剣舞のこと、盛岡と八幡平ではさきるの実家と母とのことが、大船渡では小石浜転じて恋し浜で結ばれた漁師と幼なじみの恋模様が描かれている。そして巻末には2011年3月11日に発生した大震災の作者の体験記が収録され、裏表紙には号外として震災後の恋し浜の記事が載っている。震災後は、岩手県内の雰囲気はガラリと一変したが、岩手の名所や文化は失われてはいないので、これからも岩手のことを広く楽しく紹介して欲しいと願うしだい。
記事編集 編集
Re: 「ゴーガイ!」 飛鳥あると
投稿日 : 2010/09/13 18:22
投稿者 久保田r
参照先
 架空の新聞社「岩手チャグチャグ新聞」に勤める若き女性記者、坂東さきるの活躍を描いている漫画。舞台は岩手県の県南。さきるは、県南支局へと異動となり、支局長と二人で広大な岩手県の県南地域の取材を担当することとなる。赴任最初の取材は、「第1回 わんこ冷麺大会」への出場。ガッツの良さと目の良さを活かし、さきるは体当たりで取材を敢行する。

 漫画による情報発信に力を注いでいる岩手県が、県を挙げてプッシュしている作品。作者の飛鳥あるとさんは、岩手県在住の漫画家。当作品は、実在する(株)岩手日報社が全面協力しており、そのため地方の新聞社の支局の記者の一日の活動というものがリアルに描かれてあり、地元の人の方言丸出しの会話や触れ合いの中から記事の切り口を見つけ、体感したことを文章で伝えるという新聞記者の仕事の流れがよく分かる内容となっている。

 主人公、さきるの取材活動を通して岩手県の県南の観光地が舞台となっているので、全体を通して楽しく読むことができる。また、岩手を愛するドイツ人の青年イヴァンの存在がストーリーにエンターテインメント性を与えており、ともすると観光レポート漫画になりがちな内容を、岩手県在住の人にも県外の人にも楽しめる作品となっているため、幅広い年齢に読みやすい仕上がりとなっている。

 欲を言えば、キャラクターの性格の表現にもう少々めりはりがあるともっと娯楽性が高まったようにも感じるが、でも岩手県の県南の風土や名所が上手く活かされており、今のままでも十分に中味のある内容であると思う。観光名所を舞台に若き新聞記者の成長物語。今注目の地方が主役となっている作品。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -