トップページ > 記事閲覧 
「スケバン刑事if」和田慎二
投稿日 : 2004/07/19 12:43
投稿者 久保田
参照先
2004年6月30日 (株)メディアファクトリー

 スケバン刑事if 第1章 1998年 メロディ10月号
 スケバン刑事if 第2章 1999年 メロディ5月号
 スケバン刑事if 間奏曲 2003年 月刊コミックフラッパー3月号
 スケバン刑事if 第3章 2003年 月刊コミックフラッパー4月号
記事編集 編集
感想
投稿日 : 2004/07/19 12:44
投稿者 久保田
参照先
 予想以上に良い読後感に包まれたコミックス。

 「スケバン刑事」の新作が、まさかこのような形で目にするとは思ってもいなかった。「if」というタイトルから、中身を見る前までは、パラレル的な設定かと想像していたが、きっちりと「学生」で描かれていたので良かった。やはりサキと麗巳は「学生」でこそ意味がある。

 ストーリーは、天宮佑希の乱闘シーンから始まる。ヨーヨーを巧みに使いこなすシーンは、「スケバン刑事」にハマった世代にはまさにたまらないシーン。このインパクトさが良い。
 次に、生徒会長である氷室麗華と出会うのだが、これがあのサキと麗巳の出会いのシーンをそのままスライドしているので、サキと麗巳、佑希と麗華の宿命がオーバーラップして、今後どのような「if」が展開されるのか、興味をそそられる。
 第1章と第2章は、試験的な感触をやや受けたが、第3章で、しっかりと佑希と麗華のこれからのビジョンを描いているので、今後の二人の活躍が期待出来る余韻を残して終えている。ある意味爽やかさな感じさえ受ける読後感だが、今後二人がどのようにかかわり合って本編とは違った歩みを見せるのかは、作者のみぞ知るところ。機会さえあれば、また見たいと思う「if」である。

 本編のサキと麗巳は、始めから二人の心が通うことなく「憎む敵」として真っ向から衝突していた。しかし、今回の「if」の佑希と麗華は、孤独な心はそのままに「寄り添う魂」として描かれている。この「寄り添う魂」こそ、見たかったサキと麗巳のもう一つの姿ではないだろうか。

 神恭一郎こそ登場しないが、沼先生や鳴海碧子、美鈴といった主要キャラが登場。野望に燃える麗華の凄みが素晴らしいこの作品。「スケバン刑事」の「if」の世界をぜひ。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -