
「4ジゲン」 にざかな

第3巻
投稿日 |
: 2015/01/22(Thu) 15:27 |
投稿者 |
: 久保田r |
参照先 |
: |
2013年5月10日 (株)白泉社
今回は37ケ月ぶりに刊行となった第3巻。原作者と作画者の制作姿勢は相変わらずのままで、表紙裏の作者紹介のスペースには男女が手を繋いで歩く標識の絵が描かれているが、コメント欄には「このシルエットは合成です。連載時から現在まで手と手を取り合うことなく〜(以下略)」と書いてある。原作者がネタを送り、作画者が絵を描くという離れた場所に住む異色コンビの少女向けギャグ漫画作品。
第3巻は、これまで通りレギュラー・キャラクターがダジャレ的なネタを展開するという安定した内容で、ところどころに強引なネタもありつつ、でも定時制とはいえ高校モノなのでこれはこれでアリかと。元暴力団の海堂と、大人の時間の一の瀬あやめと、黙々と奇妙な絵を描くスケッチ少年の野宮伸が私的お気に入りキャラ。
途中、購買部ネタで「B.B.Joker」のキャラクター、修が登場し、相変わらずの勘違いナルシスト発言を連発している。終盤には、「B.B.Joker」の他のキャラクターも登場し、懐かしのギャグを展開している横を「4ジゲン」キャラの藤嶋隼人が通り過ぎている。
作品の最終ページには「第一部 完」の文字が。果たしてこれは…!?

第2巻
投稿日 |
: 2010/07/06 16:38 |
投稿者 |
: 久保田r |
参照先 |
: |
2010年4月10日 (株)白泉社
前巻から43ケ月ぶりに刊行となった、待望のというか忘れた頃に何喰わぬ顔でひょっこり戻って来たという感の第2巻。雑誌掲載を読まない私は、てっきり連載終了となったかコンビ解消となったかフェードアウトしたのだなと勝手に推測していたので、書店で第2巻を発見した時は、嬉しい驚きとまだ続いていたのかの2つの驚きが同時に沸き上がった。いずれにせよ、いつの間にか終了していたという消え方ではなくて安堵した。ちなみに作者は、ネタ担当のにざ氏(男性)と作画担当のかなさん(女性)によるコンビ。表紙裏の作者紹介欄には「連載時は直線距離にして467kmを隔て、一切の接触を断ち制作されております」と書いてある。
第2巻は、前巻のキャラを引き継ぎながら新キャラを少々織り交ぜた構成となっているため、43ケ月ぶりとはいえきちんとシリーズが引き継がれてあって違和感なく読むことができる。架空の定時制高校に通う生徒と教師という設定のためか幅広い年齢と様々な事情を背負った生徒が多く、個性豊かな一風変わった学園ギャグマンガが楽しめる。絵柄が綺麗に整った少女マンガとなっているため、奇妙なネタでも見やすく描かれてあり読みやすいのが良いところ。キャラの中には学校に入り浸っている地球侵略を目論んでいる宇宙人がおり、こういった未確認生物キャラを特徴としているにざかならしさが表れている。
多くの登場人物の中で気に入っているのは、一ノ瀬あやめと海堂達也。どちらも暗い過去を背負いつつまっとうになろうと定時制に通っているところがツボにハマった。この2人のネタの他に第2巻で一際目を引いたのが「元素キャラ」。元素周期表をもとにオリジナルキャラを作り、『元素記号をビジュアル化しストーリ−仕立てで覚える』というもの。ページの都合からかさすがに全元素は描かれていないが、元素の特性をそのままキャラの特性としたファンタジー系RPGゲームのような魅力的かつ知性のある20の元素キャラが4ページに渡って描かれている。もし残りの元素キャラも完成し、元素と元素のぶつかり合いによる壮大なバトルストーリーが繰り広げられれば、それこそスペクタクルな作品が生まれると思うが、どうやら作者にその気はないよう。残念といえば残念だが、ネタを振るだけ振っておいて、要望を寄せた読者に対し「困ります」の一言で一刀両断してしまうところがにざかならしくてよろしいかと。
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