「燁姫 -あきひ-」 佐伯かよの
| 投稿日 | ： 2007/07/11 15:57 |
| 投稿者 | ： 久保田r |
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画家だった父親が、幼少の自分を描いた肖像画を探す為に10代にして銀座で画廊を経営。由緒正しき家柄の燁姫は、幼い頃から鷹士という名の婚約者がおり、その婚約者と絵の事件で知り合った蒼とあゆみと燁姫の婚約者候補として現れた栄らと共に、絵画に関する数々の難題に立ち向かっていく。作者の代表作の一つ。
ヒロインの燁姫は、表向きはメガネをかけた地味な高校生として過ごしているのだが、裏の顔は「ギャラリー燁姫」のオーナーとして世界を股にかけて活躍するスーパーウーマン。10代の女の子が大活躍するという設定は、作者の特長の一つだが、この「燁姫」は、華やかな活躍を続ける裏側で亡父の描いた自分の肖像画を探すという目的があるので、絵の買い付けの度に今度こそ見つかるのではないかという期待感が楽しめる作品となっている。燁姫には複雑な家庭環境があり、裕福な家柄には育ったが両親には恵まれていない。その影が、燁姫の魅力にもなっている。
一口に絵と言っても西洋画から日本画まで幅広くあり、また歴史も価格も半端ではない。そんな絵画にまつわるあらゆる出来事が、有名な作品や贋作や画家、蒐集家などが登場してストーリーを盛り上げている。ラストは、ある国のクーデターに巻き込まれるという政治的なストーリーとなっているが、その国で燁姫はようやく目的の絵を見つけ、母親とも再会する。全59話に及ぶシリーズ感動のラスト。
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