「第5回東急グレートコンポーザーシリーズ/ベートーヴェン」
投稿日 | : 2005/10/10 13:39 |
投稿者 | : Excalibur |
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東急グループが、毎回一人の作曲家を取上げて開催している「東急グレートコンポーザーシリーズ」と題されたコンサート。今回はその第5回目で、取上げられているのはベートーヴェン。東急のサイトで「1000組2000名無料ご招待」というのをやっていたのを偶然知って応募してみたところ、普段はくじ運悪いくせに今回は見事に当選。引き換えたチケットは最前列の左端という、音楽を聴くには適したポジションではなかったものの、無料のコンサートだから文句は言えないし、指揮者や演奏者の表情、仕草が間近で見られるのは悪いことではない。
普段オーケストラのコンサートに行くと、一曲ぐらいは知らない、或いは馴染みの薄い曲があったりするものだが、今回は有名曲ばかりということで楽に聴いていられた。「ピアノ協奏曲≪皇帝≫」は普段は第1楽章くらいしか聴かないのだが、改めて聴いてみると第2楽章以降にも自分好みの旋律が多々あるという新たな発見もあり、充分満足。
ところが後半の、本日のメインとなる「第5番」は、出だしからテンポが非常に早い。冒頭部分はもっとタメを作ってくれた方が好みだということもあるのだけれども、演奏する側もどことなく必死に指揮者を追いかけている感じがするのが気になる。その後も全体的に高速演奏で、トータル30分、は幾分大げさだが、それに近い演奏時間であっという間に終了。クラシックの演奏会に不慣れな人ならば飽きずに済むかも知れないが、もっとゆったりと聴きたかったという思いは隠すべくもない。その為に、これだけのボリューム(1部2部共に始まる前にベートーヴェンに関するレクチャーコーナーがあり、しかも進行役も付くという構成)がありながら、なおかつ15分の休憩を挟み、やらないかなと思っていたアンコール演奏のサービスもあったのに、演奏会全体の時間も2時間強。こちらはてっきり2時間半は覚悟していたので些か拍子抜けしてしまった。一般発売しない招待コンサートということもあってか、会場にはクラシックには縁のなさそうな人も随分いたのだが、そういう人たちにとってはこれくらいが良いのかも。これを気にクラシック音楽に興味を持ち、会場に足を運ぶようになってくれれば良いな、とは思う。ただ、最低限のルール、マナーがあるということは覚えておいて欲しい。これはどんなことにも当てはまることではあるのだが。
なお、アンコールは「プロメテウスの創造物」序曲が演奏されていた。
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